ワクチン休暇と有給休暇5日間取得義務との関係は?

新型コロナウイルスワクチンを接種する社員を対象に接種当日と翌日について有給の特別休暇を付与したいと考えております。
具体的には特例休暇を適用して有給の特別休暇を付与する方法を検討しております。

この場合、有給休暇の5日間取得義務との関係性はどのように考えればよいでしょうか。
可能であれば、該当年度の有給休暇取得日数に追加カウントしたいのですが法定外休暇なのでそれはできないという理解でよいでしょうか。

回答

ワクチン接種に関する特別休暇はご認識のとおり有休5日取得義務の有給休暇には含まれません。
あくまで労働基準法第39条に基づき付与された有給休暇が取得義務の対象になります。
また、ワクチン接種という目的を限定されている休暇となりますため本来の有給休暇の目的とは異なるものと考えます。
本人が自主的にワクチン接種に関連して有給休暇を取得された場合はもちろん取得義務5日にカウントいただいて問題ございません。

ワクチン休暇を設ける際には休暇と労働時間の取扱いを決めておくことをお勧め致します。
接種日当日と接種日翌日に特別休暇を取得できる。接種当日に従業員本人が勤務時間帯にワクチン接種する場合は出勤とみなして就業時間扱いとし、接種日翌日以降に特別休暇を取得する。本人だけではなく家族の接種の付き添いにも取得できるなど細かいですが会社によって対応は様々です。
ワクチンを受けないまたは、接種しても休暇を取得しない者との公平性も検討するべきでしょう。

また、休暇については就業規則の必要記載事項となりますので必要に応じて就業規則の変更をお願い致します。

<参考>
厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)
問20 ワクチン接種に関する休暇や労働時間の取扱い
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html#Q4-20
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