入社した月に資格喪失したときの社会保険料・雇用保険料はどうなる?
弊社の給与は、末締め翌月25日払いで、社会保険料は翌月徴収で計算しています。
今回、1日に入社した社員が、同月20日で退職することになりました。
この場合、社会保険料や雇用保険料の徴収はどのようになるのでしょうか。
回答
▼社会保険料について
社会保険料は翌月徴収が一般的な徴収方法となっておりますので、月末退職時は、
「資格喪失日の属する月の前月」分を給与から徴収することになります。
また、月途中で退職した場合は、退職した月の保険料は徴収しないことになります。
※「資格喪失日の属する月の前月」とは、例えば、7/31退職の場合は8/1が資格喪失日と
なりますので、8月が「資格喪失日の属する月」となり、「資格喪失日の属する月の前月」
とは、退職月である7月を指します。
ですが、ご質問のように、同月内で入社と退職が発生した場合は上記と対応・考え方が異なり、
厚生年金保険料と健康保険料の両方を徴収することとなります。
■厚生年金保険料の場合は、退職後に別の保険(国民年金や他社勤務による社会保険加入など)
に加入すれば、徴収された厚生年金保険料が退職した会社から返金されます。
※年金事務所で退職後の加入履歴が確認できると、年金事務所から退職した会社へ通知が行きま
す。
※本人から徴収した厚生年金保険料を返金するのは退職した会社なので、退職した会社から本人
へ連絡・返金という流れとなり、返金まではある程度の時間を要します。
※会社側が納付した厚生年金保険料については、年金事務所から毎月請求される社会保険料から
相殺するか還付するかを選択できます。
■健康保険料の場合は、厚生年金のように他の保険に加入しても返金されません。
※健康保険料は日割りという概念のない掛け捨てのような扱いとなっており、在籍期間中は保険
証が発行されて保険証を使用することができるためです。
▼雇用保険料について
雇用保険料は、給与の締め日に対する給与に料率をかけて徴収されるため、支払われる給与から徴
収することになります。
※末締め翌月25日払いなので、翌月25日の給与から控除される雇用保険料は前月を控除するという
ことになります。
社会保険料は翌月徴収が一般的な徴収方法となっておりますので、月末退職時は、
「資格喪失日の属する月の前月」分を給与から徴収することになります。
また、月途中で退職した場合は、退職した月の保険料は徴収しないことになります。
※「資格喪失日の属する月の前月」とは、例えば、7/31退職の場合は8/1が資格喪失日と
なりますので、8月が「資格喪失日の属する月」となり、「資格喪失日の属する月の前月」
とは、退職月である7月を指します。
ですが、ご質問のように、同月内で入社と退職が発生した場合は上記と対応・考え方が異なり、
厚生年金保険料と健康保険料の両方を徴収することとなります。
■厚生年金保険料の場合は、退職後に別の保険(国民年金や他社勤務による社会保険加入など)
に加入すれば、徴収された厚生年金保険料が退職した会社から返金されます。
※年金事務所で退職後の加入履歴が確認できると、年金事務所から退職した会社へ通知が行きま
す。
※本人から徴収した厚生年金保険料を返金するのは退職した会社なので、退職した会社から本人
へ連絡・返金という流れとなり、返金まではある程度の時間を要します。
※会社側が納付した厚生年金保険料については、年金事務所から毎月請求される社会保険料から
相殺するか還付するかを選択できます。
■健康保険料の場合は、厚生年金のように他の保険に加入しても返金されません。
※健康保険料は日割りという概念のない掛け捨てのような扱いとなっており、在籍期間中は保険
証が発行されて保険証を使用することができるためです。
▼雇用保険料について
雇用保険料は、給与の締め日に対する給与に料率をかけて徴収されるため、支払われる給与から徴
収することになります。
※末締め翌月25日払いなので、翌月25日の給与から控除される雇用保険料は前月を控除するという
ことになります。
The following two tabs change content below.
人事実務の専門家集団「社会保険労務士法人人事部サポートSRグループ」のwebメディア。人事制度、採用、労務、HRtech、法改正など旬の人事ニュースを掲載。実務に役立つExcelツールも無料配信中!