事業譲渡による社員の転籍の注意点

コロナによる業績悪化のため、一部の事業を譲渡することになりました。
その際、その事業に所属するスタッフは全員転籍してもらうことになります。
退職事由としては解雇になりますでしょうか。
また転籍にあたっての同意書などは必要でしょうか。

回答

まず退職事由としては、会社都合による退職ではありますが、解雇ではなく合意解約という形で雇用契約を終了させることになります。
平成28年より、事業譲渡における労働者保護のための法的指針が策定されました。(「事業譲渡又は合併を行うに当たって会社等が留意すべき事項に関する指針」)
この指針により、事業譲渡によって社員が不利益を被ることがないように事業譲渡を理由とした整理解雇等が禁止されました。
労働契約の終了には、「辞職」「解雇」「合意解約」があり、事業譲渡においては「会社都合退職(合意解約)」ではありますが「解雇」とは異なります。そのため、例えば今回の事業譲渡をきっかけに転籍に同意しない社員がいる場合にも事業譲渡をきっかけとした解雇はできませんので、別部署への異動などによる雇用継続を打診する必要があります。

なお、転籍同意について、民法625条により「使用者は、労働者の承諾を得なければ、その権利を第三者に譲り渡すことができない」と定められていますので、社員と転籍同意書を交わす必要があります。
手順としましては、現在所属会社との雇用を合意解約し、転籍先会社と新たな雇用契約を結ぶことになります。
その際合意退職と転籍に関わる労働条件等に合意することを定めた書面により、同意書を交わします。
労働条件の詳細については転籍先会社との雇用契約により詳細を定めることになりますが、労働条件が変更になる場合などには同意書で明記しておくことによりトラブル回避に繋がります。
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SR人事メディア編集部
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