【人事担当者必見】初めて外国籍人材を雇用する企業が知っておくべきこと(前編~)

日本において少子高齢化社会が進んでいるとともに、グローバル化によって、日本に深刻な労働力不足の問題が迫っています。こういう現状の中、市場における競合優位性を向上するため、国籍、年齢、性別、人種などを問わず、ダイバーシティに取り組んでいる企業・組織が徐々に増えています。その中で、外国籍人材の活用はダイバーシティの推進の一環として重要であると考えられます。本記事は外国籍人材を雇用した経験がない企業のために、募集から採用後の管理まで一連の流れについて説明します。
前編では主に外国籍人材の受け入れ体制や募集・採用方法について説明します。別記事の後編では、ビザの申請手続き、配属・評価、教育・育成、生活支援について説明します。

 

 

Step 1 事前準備 受け入れ体制の構築

まず、外国籍の社員を募集する前に、必ず外国人社員の受け入れ体制を理解しなければいけません。

1.雇用契約書の取交し

雇用契約書の取交しは外国人社員の受け入れ体制の構築に際し、重要な一環となります。理由としては二つあります。一つ目は雇用契約書が就労ビザの取得の可否と大きく関係するためです。雇用契約書は、就労ビザを申請する際に必要な書類の1つですので、就労ビザの申請前に作成しておく必要があります。また、外国人社員の雇用契約書を作成する際の注意点として、「業務内容」欄の記載を、外国人の学歴や職歴に関連する採用職種としないと、就労ビザの取得が難しくなります。二つ目は、雇用契約書を作成することにより、トラブルを防ぐ効果が期待できるからです。雇用契約は口頭によるお互いの合意だけで成立しますが、契約内容について後ほどトラブルが発生しないようにするために、契約内容を書面により明確にすべきです。

雇用契約書の注意点として、外国人の場合は特に契約意識が強いですから、契約書面で労働時間、休暇、賃金などの労働条件を明記した上で、日本語での雇用契約書だけではなく、英語、あるいは採用する外国籍人材の母国語に翻訳したものを交付し、相手に十分に理解してもらうことが重要です。

2.有給休暇や労働時間の管理を明確にする等のコンプライアンス意識

外国籍人材を雇用する際には、労働時間の管理や有給休暇の取得方法などのルールを明確に記載するようなコンプライアンス意識が要求されます。外国人従業員に対しては帰国するための長期休暇を利用しやすい、柔軟な休暇制度を用意した方がいいと考えられます。日本の正月では長期休暇を取得できますが、外国人従業員の場合は日本と異なる期間で長期休暇を取ることを望む場合が多いです。

例えば、フィリピンではクリスマス、中国や韓国であれば2月の旧正月などが該当し、これらは日本で言えばお正月のようなものです。年に1度の家族や親族が集まるチャンスでもあるため、祖国を離れて日本で働いている外国人従業員の多くはこの期間に長期休暇を取り母国に帰国することを望みます。このため、日本における長期休暇の制度は必ずしも通用するとは限らないと考えられます。

3.公平評価、能力・専門性を発揮できる組織風土

外国籍人材は自己成長を重んじ、キャリア志向が強いことから、自らのキャリアプランを実現するために、外国人社員としての能力と専門性を発揮できる仕事に就きたいという意欲があふれています。「外国籍人材としての能力・専門性を発揮できる組織風土であるか」は外国人雇用を成功させる重要なポイントです。
企業理念、経営方針、ビジョンなどを外国人社員に共有し、ベクトルを合わせて、外国社員と日本人社員を同じ基準で公正に成果を評価します。外国人雇用において公平評価、また、能力・専門性を発揮できる組織風土が外国雇用の重要な一環になっています。

4.各種社会保険制度について、使用言語による表記を徹底

外国人にとっては、給与明細の健康保険料や厚生年金保険料などの控除金額は理解しにくいものです。日本人でも、「保険料は給料から控除されるもの」しか考えている人も少なくありません。ですから、外国人社員に対して、日本の社会保障制度をしっかり説明し、理解する事は大切です。場合によっては、外国人社員が給与明細から控除される保険料に対して、企業への不信や人事担当者へのクレームとなり、トラブルへ至ることがあります。契約書や就業規則に限らず、そうした社会保障制度についての案内も外国人社員が理解できるようにするため、外国語で準備することが重要です。

外国人社員の受け入れ体制を充分に認識した上で、募集を始めましょう。

 

Step 2 募集・採用

日本国内にある会社が、外国人労働者を募集する方法としては以下のようなものが挙げられます。

1、雑誌、新聞、インターネット(会社のホームページ、求人サイト)で直接募集

職業安定法では、使用者がこれら公共の媒体を通じて外国人労働者を直接募集することは自由に認められています。

ただし、その場合、給与やその他の待遇等の労働条件については国籍による差別を行わない点に気をつけなければいけません。

日経新聞以外に、Japan times jobs、日本新華橋報などの雑誌でも募集できます。また、インターネットで様々な求人サイトも利用できます。例えば、Indeed、NINJAなどのサイトで自社求人情報を掲載し、募集を行うことができます。

2.公的機関・施設の利用

外国雇用サービスセンターはハローワークの外国版と言われ、在留資格をお持ちの在日留学生・外国人に専門的に採用支援を行います。日本で就職したい外国人と、外国人社員を募集したい企業のマッチングを行うために、合同説明会とジョブ・フェアが頻繁に開催されます。外国雇用サービスセンターで企業の求人情報を載せることも募集手段の一つです。外国雇用サービスセンターは東京・大阪・名古屋・福岡など多くの地域で利用できます。

注意点としては企業側の申し込みは、外国雇用サービスセンターではなく、事業所管轄のハローワークに求人票を提出します。求人提出に関する情報については、労働局の「求人申し込みのご案内」をご覧ください。

 

3.学校の就職課・キャリアセンターへの訪問

専門学校・大学・大学院は留学生を多く抱えており、学校の就職課・キャリアセンターはそれらの外国人留学生の日本での就職をサポートしています。それらの教育機関の就職課・キャリアセンターを訪問し、求人募集を申し出ることで、日本での就職を希望する留学生の情報を得られます。また、留学生専用の就職活動セミナーの開催や学校での合同説明会に参加できる場合もあります。外国籍の応募者を増やす機会を得られます。

4.民間人材紹介会社の利用

民間人材紹介会社を利用する場合には、手数料を支払うこととなりますが、雇用したい人材とマッチする成功率が高いというメリットがあります。専門分野、国籍別に特化する人材を募集する場合では、民間人材紹介会社がお勧めです。

5.SNSの活用

社員のSNSを利用して、外国コミュニティに企業の求人情報に掲載し、発信することで、短期間で応募者を獲得できます。これも、有効な募集手段です。

①Linkin

Linkinというアプリケーションは求人情報発信だけではなく、国外で仕事の人脈を広げたい人も利用可能です。

②Facebook

Facebook は求人機能を設置しています。求人情報の掲載、応募者との遣り取り等が可能です。公開期限が30日に限られている難点もありますが、日本在住外国人だけではなく、世界各地の人材を本会社の求人情報を受信できることは魅力があるでしょう。

 

まとめ

前編は主に企業側の立場に立ち、外国籍人材の雇用をうまく進めるために、企業側の事前に準備しておく必要な体制・環境など、また募集・採用手段を説明しました。今回の記事を皆さん今後の外国籍雇用にお役に少しでも立てたのであれば光栄です。後編は主に外国籍を採用した後、必要なビザ申請の手続きや配属・評価、教育・育成、生活支援などを詳しく説明します。

 

↓↓ 後編はコチラ ↓↓

【人事担当者必見】初めて外国籍人材を雇用する企業が知っておくべきこと(後編)

 

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譚佳慧

社会労務士新人として、日本人事のことを積極的な姿勢で学びにいきます。人事・労務管理関連の記事を書いていきます。カラオケが大好きです。

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