一部の事業所のみ休憩時間帯を変更するには?

質問

当社の所定労働時間は8時間で、休憩を12:00より60分とすると就業規則に定めて一括で届出ております。
しかし、ある支店の周辺の飲食店が12:00~は非常に混雑していることから、支店のみ休憩時間の変更を検討しています。

休憩時間を「11:30から60分とする」と変更する場合、就業規則そのものについての変更を行うことになりますでしょうか。
就業規則の改訂はせずに、支店の休憩時間について労働組合と協定を結ぶことでも問題ないのでしょうか。

 

回答

質問のケースの場合、就業規則の変更を行う必要がございます。

休憩時間は就業規則の絶対的記載事項のため、休憩時間を変更する場合は、就業規則を改定のうえ管轄の労働基準監督署へ届出をする必要がございます。

今回のケースの場合は、休憩の一斉付与ができないために交代制をとるといった例外ケースというよりは休憩時間の変更にあたりますので、就業規則の改定・届出が必要となります。

休憩付与には
1.労働時間の途中に与えなければならない
2.一斉に与えなければならない
3.自由に利用させなければならない
上記三つの原則がございまして、ご質問にある労使協定を結ぶことにより変更できるのは2.の一斉付与の原則になります。

また、文面から察するにこれまでは会社全体同一の内容の就業規則を作成され一括で届出をされているかと存じます。
就業規則は同一の内容である場合に限り一括で届出を行うことができますが、原則事業所単位で届出をすることが必要です。(常時10人以上の労働者を使用している場合)
支店の休憩時間帯を変更すると、本社と支店の事業所の就業規則の内容に差異が生じることとなりますので、支店分のみ別途管轄の労働基準監督署へ届出をする必要がありますのでご注意下さい。
規程内容に差異を生じさせたくない場合には休憩時間を2パターン表記することになります。
The following two tabs change content below.
人事実務の専門家集団「社会保険労務士法人人事部サポートSRグループ」のwebメディア。人事制度、採用、労務、HRtech、法改正など旬の人事ニュースを掲載。実務に役立つExcelツールも無料配信中!

最新記事 by SR人事メディア編集部 (全て見る)

日常業務に関するちょっとした疑問から、コンプライアンス、人事戦略まで、お気軽にご相談ください。

無料労務相談のお申し込みは、以下のバナーからどうぞ!
無料労務相談のお申し込み
PAGE TOP ↑