会社を吸収合併する場合の保険関係の手続きは?

弊社が別の会社を吸収合併することになりました。

健康保険などの手続きも必要かと思いますが、どういった手続きが必要になるでしょうか?

回答

回答いたします。

健康保険、雇用保険、労働保険の3つについて、それぞれ手続きが必要です。
吸収する側の会社と吸収される側の会社とで必要な手続きが異なります。
吸収する側を「新」、吸収される側を「旧」として、主な手続きを下記の通り記載いたしました。


〇健康保険
旧:被保険者資格喪失届(全職員)/適用事業所全喪届
新:資格取得届・被扶養者異動届(全職員)


〇雇用保険
旧:適用事業所廃止届
新:※

※基本的には、健康保険同様吸収される側が全職員の資格喪失届・吸収する側が全職員の資格取得届を提出しますが、吸収前後で事業内容等が実質的に同一の場合は「同一事業主の認定」手続きを行うことで不要になります。


〇労働保険
旧:※保険料の申請書
新:労働保険継続事業一括変更申請書

※吸収合併のタイミングで、吸収される側のそこまでの保険料を、年度更新と同様にいったん清算する必要があります。その際、既に納めた概算保険料の方が高い場合は「労働保険料還付申請書」も必要になります。


なお、実務上は、資格取得届・資格喪失届・被扶養者異動届は吸収合併の期日到来後すぐに手続きできますが、その他の手続きは多くの場合謄本などの必要書類がすぐに準備できないものが多いため、そちらの発行を待って手続きを行うことになります。
特に健康保険の資格取得届・資格喪失届・被扶養者異動届は病院にかかる時など、従業員の生活に大きく影響する場合がありますので、できる限り速やかに行うようにしてください。
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