【税務・税法】他社の収入とライター収入、年末調整どうする?

年末調整の申告について、確認させてください。

副業をしている従業員が、現在他社で働いている分の収入と、個人でライターとして得ている収入、両方を申告してきました。

両方、年末調整に含めて計算してよろしいものでしょうか?

回答

お問い合わせの内、①「現在他社で働いている分の収入」と、②「個人でライターとして得ている収入」に分けてご説明させていただきます。

①現在他社で働いている分の収入
他社での収入、ということですので、おそらく「給与所得」に該当するかと存じます。
貴社で年末調整をされるかと思われますが、まずは貴社が「主たる給与の支払者」であるか、ご確認ください。
確認方法としては、貴社に当年分の扶養控除等異動申告書を提出されている場合、貴社が「主たる給与の支払者」となり、年末調整をする義務がある、ということになります。
この場合、従業員様が提出してきた源泉徴収票の「乙欄」に○が記載されているかと思われます。記載がございましたら、当該源泉徴収票分の収入は年末調整に含めることができません。

②個人でライターとして得ている収入
こちらはおそらく個人事業主としての「事業所得」になるかと存じます。
その場合、「基礎控除・配偶者控除等・所得金額調整控除申告書」の「給与所得以外の所得の合計額」欄に金額を記載する必要がございます。
(他の所得がある場合は、他の所得との合算値を記載してください。)
金額は、「所得金額」になり、「収入金額」ではございませんので、ご注意ください。
事業所得は「総収入金額-必要経費」で算出します。
年末調整をシステムでご利用の場合、本人の「事業所得」の入力欄を設けているものもあります。

このように、「給与所得」か「事業所得」かによって、取り扱いがことなります。
この他、間違いやすいケースとして、公的年金受給額(雑所得)、傷病手当金(非課税所得)などがございます。
所得の種類に応じて、適切に対応していただければと存じます。
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公開日: 税務・税法

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