【税務・税法】譲渡制限付株式とは?所得税・社会保険はどうする?

この度、当社では自己株式の一部を役員、従業員に対して「譲渡制限付株式」に付与することとなりました。

これにあたり、所得税、社会保険等はどのような処理を行えばよろしいのでしょうか?

回答

先ずは、「譲渡制限付株式」とは何かを整理しましょう。
譲渡制限付株式とは、株式報酬制度の一つです。
株式報酬制度は、業績や株価に連動して支給されるインセンティブ制度です。
受け取った報酬(=株式)の価値は、株価に連動します。
そのため、モチベーションの向上、優秀な人材の流出防止等のメリットがあります。

譲渡制限付株式は、その制限が解除されるまでの一定期間、譲渡や売買が制限されます。譲渡や売買するためには、その会社での継続勤務が求められます。

ご質問の、所得税・社会保険については、この譲渡制限解除の日を以て課税対象、社会保険料の対象となります。
・所得税:給与所得としての課税処理をします。
・社会保険:賞与としての処理を行います。
賞与支払届は、制限解除日を支払日として作成します。
・雇用保険:対象となりません。
〇それぞれの金額は制限解除日の終値で計算します。

上記の処理によって計算された所得税額、社会保険料より徴収する必要があります。
会社口座に振込をしてもらうのか、その時の給与から控除するのか、予め取り決めをしておくのがよろしかと存じます。
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公開日: 税務・税法

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