逮捕された社員を懲戒解雇できますか?

社員が暴力行為で逮捕されました。
私生活上の行為で、会社の業務とは全く関係していません。
社長が懲戒解雇を指示してきましたが、懲戒解雇は可能でしょうか?

回答

多くの企業の就業規則には、私生活上の非行行為についても懲戒事由として定められています。
(規程例)
・会社内外を問わず、暴行、脅迫、傷害、暴言またはこれに類する行為をしたとき
・私生活上の非違行為によって会社の名誉信用を傷つけ、業務に重大な悪影響を及ぼすような行為があったとき

ただし、業務とは無関連に、就業時間外に企業施設外で行われた非行行為については、原則として懲戒処分の対象とはなりません。
もっとも、私生活上の非行行為であっても、会社の業務を妨害するに至るような行為や、会社の社会的評価に重大な悪影響を与え、売り上げを低下させるような行為であると客観的に評価される場合については、相当の懲戒処分を行うことも可能です。

一時の感情で安易に懲戒解雇としてしまうと、解雇の妥当性についてトラブルとなる可能性がございます。
まずは貴社の就業規則における懲戒処分の根拠となる懲戒事由を確認し、事実確認や社員本人に弁明の機会を与えるなど就業規則に定められた懲戒処分の手続きに則って、慎重に懲戒処分を決定する必要があります。
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公開日: 労務管理 解雇・雇止め・懲戒

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