【年末調整】前職分源泉徴収票が甲欄と乙欄?どうしたらいい?

11/1に入社した社員がいます。

前職分の源泉徴収票として、A社の源泉徴収票と、B社の源泉徴収票を提出してもらいました。

本人に確認すると、弊社に入社する前はA社が本業、B社を副業として働いていた、とのことです。

A社、B社の源泉徴収票は、どのように取り扱えばよろしいのでしょうか?

なお、対象の従業員は弊社に「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出していただいています。

回答

まず、それぞれの源泉徴収票をご確認ください。
B社の源泉徴収票には「乙欄」の欄に〇が付いているかと思われます。
この場合、A社が本業、B社が副業ということですので、所得税の計算について、A社では甲欄、B社では乙欄で計算していると考えられます。

甲欄、乙欄について、あらためて整理しましょう。
・甲欄:「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している従業員に支払う給与に使用する税区分
・乙欄:「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している従業員以外の人に支払う給与に使用する税区分
つまり、乙欄は「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出していない従業員(且つ丙欄でない)に使用する税区分になります。

年末調整についてですが、貴社に「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出していただいていることから、貴社が甲欄となり、対象の従業員の年末調整をしなければなりません。
年末調整の計算にあたっては、貴社の給与にA社の源泉徴収票記載の金額を合算して年末調整を行う必要があります。
一方、B社の源泉徴収票の分は年末調整に含めることは出来ません。乙欄の給与は、年末調整の計算に含められないこととなっております。

対象の従業員の方には、B社の源泉徴収票を返却の上、貴社での源泉徴収票と、B社の源泉徴収票を以て確定申告する必要がある旨、ご案内いただくのがよろしいかと存じます。
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公開日: 税務・税法 賃金

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