特開金対象社員を正社員化したら受給額はどうなる?

7/1付で、母子家庭の母に該当する者をフルタイムの有期契約社員として採用しました。
この社員は特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)の対象となる旨ハローワークより連絡がきており、申請する予定です。

 

この度、この社員を1/1より正社員登用しようと考えております。
そこで賃金を3%増額させ、キャリアアップ助成金(正社員化コース)の対象としたいのですが、問題ないでしょうか。
また、助成金はそれぞれ満額受け取ることができるのでしょうか。

回答

まず、特開金対象者をキャリアアップ助成金の対象とすることは問題ございません。
それぞれ要件を満たしていれば、両方の助成金を受給することも可能です。

受給額ですが、特開金については減額等はされず、30万円×2期を満額受給することができます。
この場合、契約内容が変更されたことがわかるよう、第2期支給申請時に変更後の雇用契約書又は労働条件通知書の添付が必要となります。

一方、キャリアアップ助成金には併給調整がかかります。
通常有期→正規は57万円ですが、今回のケースでは受給額は半額の28.5万円となります。

キャリアアップ助成金では、有期契約であっても継続雇用が見込まれる者は無期契約とみなす、とされています。
特開金の要件に「対象労働者を継続雇用することが確実と認められること」があるため、これに基づき無期→正規の転換として28.5万円の受給、ということになります。
この場合、申請時に特開金の書類添付は不要ですが、支給申請書の「⑪国または地方公共団体の助成金等の申請・受給の有無」欄に特開金と記載し、<無期→正規>として申請することとなります。
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公開日: 助成金 育成・研修・助成金

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