健康診断の種類と対象者とは?

社内で健康診断を実施しますが、健康診断の種類と受診の対象者を教えてください。

回答

健康診断には、「特殊健康診断」と「一般健康診断」があります。

「特殊健康診断」は、法定の有害業務に従事する労働者が受ける健康診断です。
労働安全衛生法で特殊健康診断を実施しなければならないとされている業務は次の通りです。
1.高気圧業務
2.放射線業務
3.特定化学物質業務
4.石綿業務
5.鉛業務
6.四アルキル鉛業務
7.有機溶接業務

「一般健康診断」は、職種に関係なく実施する健康診断で、すべての企業が対象になります。
健康診断の種類は、主に次の5つです。
1.雇入時の健康診断
2.定期健康診断
3.特定業務従事者の健康診断
4.海外派遣労働者の健康診断
5.給食従業員の検便

すべての企業が対象になります「一般健康診断」の受診の対象者をご説明いたします。

1.雇入時の健康診断
対象は、常時使用する労働者です。
条件は「1年以上使用する予定で、週の労働時間が正社員の4分の3以上」である方です。
正社員に限られず、パートやアルバイトでも該当する場合があります。

2.定期健康診断
雇入時の健康診断と同じで、常時使用する労働者が対象です。

3.特定業務従事者の健康診断
下記の特定業務に就く方が対象になります。

・多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務
・多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく寒冷な場所における業務
・ラジウム放射線、エックス線その他の有害放射線にさらされる業務
・土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務
・異常気圧下における業務
・さく岩機、鋲打機等の使用によって、身体に著しい振動を与える業務
・重量物の取扱い等重激な業務
・ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務
・坑内における業務
・深夜業を含む業務
・水銀、砒素、黄りん、弗化水素酸、塩酸、硝酸、硫酸、青酸、か性アルカリ、石炭酸その他これらに準ずる有害物を取り扱う業務
・鉛、水銀、クロム、砒素、黄りん、弗化水素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸、一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリン
 その他これらに準ずる有害物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務
・病原体によって汚染のおそれが著しい業務
・その他厚生労働大臣が定める業務

4.海外派遣労働者の健康診断
海外に6ヵ月以上派遣する労働者を対象とします。

5.給食従業員の検便
事業場所属の食堂または炊事場における給食業務に従事する労働者に対しては、
雇入れ時または配置替え時に、検便による健康診断を実施しなければなりません。
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公開日: 健康管理・メンタルヘルス

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