一括有期事業の地域要件廃止に伴う工事の集約と廃止時期は?

一括有期事業の地域要件についての質問です。

弊社は今まで、3カ所(東京都・宮城県・福岡県)で労働保険を成立させて各労働局への労働保険料の申告納付をしていましたが、地域要件が廃止されたので、宮城県、福岡県の労働保険番号を廃止して、今年度より一括有期事業の労働保険年度更新から東京都に集約して申告納付しようと考えておりますが、よいのでしょうか。

回答

ご質問の通り、地域要件廃止に伴い、1箇所に集約して労働保険の申告納付は可能となりますが、以下の点に配慮いただき、申告納付および労働保険の廃止を行っていただくことが必要です。


●集約可能な工事開始時期
平成31年4月1日以降に開始する一括有期事業は地域要件が廃止されました。
一括有期事業に適用される工事が今までは地域要件の制約を受けていた為に、各地域で労働保険の成立をしていたのであれば、今回の地域要件廃止に伴い1つの労働保険番号に集約することは可能です。

ただし、一括有期事業の地域要件の廃止が適用されるのは「平成31年4月1日以降に開始される工事」です。今年度は平成31年4月1日以降に開始され、令和2年3月31日までに完了した工事は集約して申告納付することができます。


●廃止手続きの時期
 集約に伴う各地の労働保険番号廃止時期は、次のような点に配慮して廃止手続きをする必要があります。

先にも述べました通り、一括有期事業の地域要件の廃止が適用されるのは「平成31年4月1日以降に開始される工事」です。平成31年4月1日以降に開始された工事は1箇所に集約することは可能ですが、それ以前に開始された工事は地域要件が適用されます。

地域要件の適用を受ける一括有期事業の工事が完了する年度までは、労働保険申告納付義務が該当地域に発生します。その場合は労働保険番号を廃止せず、地域要件適用を受けた工事が完了する年度の労働保険年度更新の際に廃止手続きを行うことができます。


一括有期事業とは?
建設業や立木の伐採事業において、一定の要件を満たす2つ以上の小規模の単独有期事業が一の事業とみなされ、法律上当然に一括され、継続事業と同様の方法で適用される制度のことです。建設事業では「一工事の請負額が1億8千万円未満かつ概算保険料額が160万円未満の場合、立木の伐採事業においては「素材の見込み生産量が1000立方メートル未満で、かつ概算保険料が160万円未満」の事業に適用されます。

平成31年4月1日より、一括有期事業に係る行政手続きが簡素化されています
①地域要件の廃止
【改正前】一括できるのは「事務所のある地域に隣接している地域のみ」
【改正後】全国の現場を一括有期事業として届出可能 ※一括有期事業の要件に変更はありません。
②一括有期事業開始届の廃止
【改正前】一括有期事業開始届をそれぞれの事業を開始した時から、翌月10日までに提出
【改正後】提出不要 ※平成31年4月1日以降に開始したものから適用
これまで毎月、都道府県毎に提出しなければならなかった届出が省略されることになりました。
手続き手順を確認し、業務の見直し、効率化を進めるいい機会にしていきましょう。
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SR人事メディア編集部
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