在宅勤務手当は残業代・社会保険等の対象になるか?

弊社では新型コロナウィルス感染対策の為、原則は全員在宅勤務とし、一律で在宅勤務手当を支給することを検討しております。

在宅勤務手当はどのように取り扱えばよいでしょうか。下記については、含めることになりますでしょうか。

1)残業代の計算単価 2)社会保険料 3)雇用保険料

回答

今回の在宅勤務手当につきましては、全員一律での支給ということもポイントとなり、下記のようにそれぞれ該当することとなります。

1)割増賃金の時間単価を計算するときの基礎賃金から除外することができる手当については、労働基準法施行規則21条にて「労働基準法第37条第5項の規定によって、家族手当及び通勤手当の他、次に掲げる賃金(※)は、同条第1項及び第4項の割増賃金の基礎となる賃金には算入しない。」と定められています。
※家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時賃金、1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金
これらは例示ではなく、限定的に列挙されたものであり、該当しない賃金は基本的に全て割増賃金の基礎賃金に算入し、今回の在宅勤務手当も残業代計算単価の対象となります。

2)「労働の対価として受ける全てのもの」に含まれ、在宅勤務をする中かかった通信費等の実費弁償的なものでないことから、社会保険の報酬の対象となります。
また、例として、3月から6月までは全社員に一律で支給するといった運用方法ですと、固定的賃金にも該当し金額によっては随時改定も発生する可能性がございます。実態に応じて再度ご確認ください。

3)基本的な定義である「事業主がその事業に使用する労働者に対して賃金、手当、賞与、その他名称のいかんを問わず労働の対償として支払うすべてのもの」に該当し、実費弁償のための手当でないことから、雇用保険の賃金の対象となります。

◆在宅勤務によって発生する諸費用をどうする?
社員が在宅勤務を行う際は、給与以外にも情報通信機器、通信回線、文具・備品類、水光熱などの諸費用が生じます。私用の機器等を利用してもらうこともあるでしょう。諸費用の取り扱いとしては、以下の方法が考えられます。
1かかった諸費用を全額会社負担とし、必要経費として全額処理する。
2費用を按分して会社が業務使用分として社員に一部費用を支給する。
この場合は実費弁償的であり、支給した分は賃金や報酬に該当しません。但し、個人の利用との区別は難しく、使用履歴の確認が必要など、これを実行するのはとても非効率な作業です。
3一定額を給与(手当)として支給し、源泉徴収する。
在宅勤務の環境整備を支援し、社員の負荷軽減を目的とし、定額支給にすることは、実務上、会社や従業員の負担を軽くする上では現実的です。

◆在宅勤務によって、基本給、諸手当、通勤手当を減額するときは要注意。
勤務時間が短くなったなどの合理的な理由がないにもかかわらず、在宅勤務だからといって基本給を減額することは不利益変更となります。実際労働時間が短くなる場合には、労働時間に応じた基本給とすることはできます。
諸手当を減額することはできません。不利益変更となります。 勤務日数の変動や労働時間が短くなる場合には、その手当の性質に応じた処遇とすることはできます。
通勤の頻度によって、例えば通勤定期券相当額と実費と比較して低額となる方を支給することは可能です。
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SR人事メディア編集部
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公開日: 手当(時間外手当除く) 賃金

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