労働災害とヒヤリハット

先日、弊社工場でホースが破裂して大きな音がする事象が発生しました。近くにいた従業員が耳鳴り、耳に違和感がするというので、念のため安全衛生担当が近くの耳鼻科に連れて行って見てもらいましたが、特に異常は無く治療も無し、すぐに職場に戻り業務を継続、次の日からも違和感は無くなったとのことで通常勤務しています。

安全衛生担当は「病院に受診したから労災」と言っていますが、特に治療などはしていないのに、受診しただけで労災になるのでしょうか。受傷していないのであれば、いわゆる“ヒヤリハット”ではないでしょうか。

回答

今回の事案に関して、質問者は特に治療もなく受診しただけでは労災には当たらないとのご認識ですが、職場のホースが破裂して従業員が耳鳴りや違和感を訴えて病院を受診していることから、業務上の事故であり労災事故であると考えます。

また、労災ではなくヒヤリハットに過ぎないのではとのことですが、ヒヤリハットとは重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の事例の認知をいい、文字通り「突発的な事象やミスにヒヤリとしたり、ハッとしたりするもの」で特に何事もなかった状況を指す言葉であるのに対して、今回は実際に耳鳴りといった症状が発生していますので、ヒヤリハットでは済まずにやはり労災事故であると認識をして頂き、労災手続きを行う必要がございます。
The following two tabs change content below.
人事実務の専門家集団「社会保険労務士法人人事部サポートSRグループ」のwebメディア。人事制度、採用、労務、HRtech、法改正など旬の人事ニュースを掲載。実務に役立つExcelツールも無料配信中!

最新記事 by SR人事メディア編集部 (全て見る)

日常業務に関するちょっとした疑問から、コンプライアンス、人事戦略まで、お気軽にご相談ください。

無料労務相談のお申し込みは、以下のバナーからどうぞ!
無料労務相談のお申し込み
PAGE TOP ↑