育児休業から復帰する社員に対して降格や勤務体系の変更を行えるか

育児休業から復帰する者がいます。休職開始前と復帰時で勤務体系、給与などにおいて本人に不利益が生じることは原則、禁止されているものと思いますが、次のようなことは不利益に該当しますでしょうか。なお、復帰前に本人と直接に話し合う予定です。

 

・勤務体系について
施設のシフト体系が休職前と休職後で変わった。休職前は、現場職員は土日に関わらず
シフト組まれていたが、事務やリーダーは2日までの希望休を申請することで土日を休みにすることもできた。しかし、現場職員からシフトに対する公平性について問題提起があり、施設として現場職員、事務、リーダーといった身分に関係なくシフトを組むことになった。

 

・給与について
今回復帰する者について、休職前はリーダーだったが、休職にともないリーダーが長期間不在となるため、新たにリーダーを採用した。現在ではリーダーが充足したため、復帰する者をリーダーではない処遇で復帰としたい。リーダーではない場合、役職手当がなくなる。

 

 

回答

ご認識のとおり、育児休業の取得を理由として休職者に不利益な取り扱いをすることは禁止されています。不利益な取り扱いとは、解雇、減給、降格などを指します。

今回、勤務体系と給与の面で休職入り時と復帰時で内容が異なるとの事ですが、勤務体系については、施設全体の制度変更ということで育児休業を取得したことを契機とする不利益にはあたらないと考えられます。ご本人様とのお話し合いの中で、就業規則や案内文章などを用いて勤務の仕組みが会社として変更となったことを説明し土日もシフトが入ることが前提となった等、伝えることで足りると思われます。

給与につきましては、単純に考えるとご本人様から不利益と解されてしまう恐れがあります。ご本人様への説明として、リーダーの採用基準や役割をお話しの上、新しく採用したリーダーが施設としてどの程度、リーダーとして適任であるかお話いただき、今回の給与の変更が育児休業を取得したことによるペナルティではないと理解してもらえるようにすることがよろしいかと存じます。ただし、育休から復帰することは施設として想定できたことと思われますので、お話し合いの際にご本人様へ「予め本人へ復帰時の説明をすべきであった」などと丁寧に伝えることが望まれます。

お話し合いの中では、ご本人様と施設で互いに希望を出し合い、どのような働き方の選択肢があるかをご検討いただくことが良いでしょう。たとえば、短時間勤務、リーダー補佐といった働き方があるかと存じます。勤務については試験的に土日を休日とするなどもあるかもしれません。また、施設として、短時間勤務、土日出勤なしでリーダーとしての職責を果たせるかなどご本人様へ確認してもよろしいかと存じます。今後の働き方について互いに合意を形成することが大切となるでしょう。

今後にも同様のケースが想定される場合には、休職入り時や休職中に本人の復帰時の希望の確認、会社としての方針の案内を行うこと、休職者の復帰時の職位制度を設けるなどをご検討されてはいかがでしょうか。
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公開日: 育児介護休業

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