退職者の保険証はいつまでに返却すればいい?

月末に退職する従業員がいます。退職の際に保険証を返却してもらう必要があると思うのですが、明確にいつまでにという規定はあるのでしょうか。
また、次の職場や国民健康保険加入の如何も決まっていない急な退職の場合も回収するべきなのでしょうか。退職後も病院にかかる予定があるのだがどうしたらよいかと該当従業員から質問がきております。

回答

退職による健康保険の資格喪失日は退職した日の翌日なので、月末に退職されるのであれば翌1日に資格を喪失します。つまり、保険証を使用できるのは、退職日当日までとなります。これはご扶養されている方の保険証についても同様になります。
それ以降に病院受診の際に使用してしまうと、後日保険者からかつての被保険者(退職した従業員)へ直接、治療費の7割分(治療費から自己負担分を除いた金額)の返還請求が行われます。

また、保険証返却の期限については原則退職後5日以内に社会保険の資格喪失届と同時に提出していただく必要があります。
しかし、退職翌日以降にやりとりするのはなかなか難しいかと存じますので、退職日に返却していただくのが一般的です。

退職後に加入できる医療保険制度としては、以下の3つが挙げられます。
① 任意継続被保険者になる
② 配偶者等が被保険者として加入している健康保険の被扶養者になる
③ 国民健康保険に入る

これら次の医療保険加入時に資格喪失証明書の作成を求められることもありますので、速やかに退職処理を行うためにも保険証の回収は遅滞なく行う必要があります。そうすることで次の保険加入に際し、スムーズに手続きが行えるかと存じます。
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