契約更新後、体調不良で欠勤し続けている社員の取り扱い

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弊社では、60歳の定年再雇用契約を行い、最長65歳まで1年ごとの継続雇用を行っております。

ある社員についてその契約更新を行ったところ、新しい契約がスタートした当初から、病気欠勤が続いています。

 

このような場合、正社員と同様に休職として取り扱い、再雇用の契約をそのままに欠勤させておくべきなのでしょうか。

または、契約を履行できないために契約自体を解除することができるのでしょうか。

回答

今般の60歳定年後再雇用契約者(以下「雇用契約者」という)との雇用契約が、そもそも取消可能か否かをまず検討致します。
 雇用契約者との再雇用契約締結時では、健康面においては「就業に問題なしとの(雇用契約者からの)申告」により、再雇用契約を締結したところ、「実際には(雇用契約者の)体調は思わしくな」く、就業に耐えうる健康状態になかったことから、民法96条による契約の取消しの要件を満たしていると推察できます。
 しかしながら、契約の取消しを相手側へ申し立てるには、貴社側に立証責任があるため、その立証を行うにあたり、相手側との訴訟に至るケースもあり得るため、お勧めできません。
 そこで、就業規則に則り、再雇用日から継続している欠勤状況を懲戒事由と照らし併せて対応することをお勧め致します。

 当該ケースでは、「新しい契約がスタートした当初から、 病気で出勤でき」ないことから、例えば、「勤務態度・勤務成績が不良で、改善の見込みがなく、社員としての職責を果たし得ない」といった解雇事由に該当し、雇用契約者への解雇通告が可能ではあります。
 しかしながら、会社への長年の貢献等を鑑み、また、当該雇用契約者からも合意を得られる蓋然性の高い、退職勧奨をご提案してみてはいかがでしょうか。
 尚、今後同様のリスクを回避するために、定年後再雇用者で継続雇用を希望される対象者には、直近の健康診断結果を検証し、業務に支障をきたすか否かの判断が困難であれば、産業医からの意見を仰がれることをお勧め致します。

公開日: 採用・雇用 高齢者雇用・定年

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SR人事メディア編集部
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