【2021年4月改正】70歳以上の就業機会確保は経過措置に影響ある?

2013年4月1日の法改正により、65歳までの雇用機会の確保が義務付けられました。
しかし、先日これが70歳まで延長になるというような情報を得ました。

弊社では2013年の法改正前に継続雇用の対象者を限定する労使協定を締結していたため、経過措置の対象となっております。
2021年改正によりこちらに何か影響が出るのでしょうか。

回答

詳細なリーフレット等はまだ発表されておりませんが、2021年改正は経過措置への影響はないものと見込まれます。

2013年の高年齢者雇用安定法改正前にすでに労使協定による対象者基準を定めた継続雇用制度を導入している場合には、段階的に年齢を引き上げるよう下記の通り経過措置が設けられております。

【継続雇用制度の対象者基準が適用できる期間】
2013年4月1日から2015年3月31日→61歳
2015年4月1日から2019年3月31日→62歳
2019年4月1日から2022年3月31日→63歳
2022年4月1日から2025年3月31日→64歳
2025年4月1日以降→適用なし(希望者全員継続雇用)

上記経過措置によると2021年4月1日時点では63歳以上の雇用継続が義務となります。
一方、2021年4月1日より70歳以上の就業機会の確保が法改正により定められましたが、こちらはあくまで「努力義務」となります。

よって、2021年4月1日時点では63歳以上の雇用機会が確保されていれば、高年齢者雇用安定法の違反とはならないものと考えられます。
なお、2013年改正と2021年改正はともに以下の①~③(2021年改正は①~⑤)のいずれかの措置を講じれば足ります。

①定年の引上げ    2013年:65歳まで 2021年:70歳まで
②継続雇用制度の導入 2013年:65歳まで 2021年:70歳まで
③定年廃止
④高年齢者が希望するときは、70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
⑤高年齢者が希望するときは、70歳まで継続的に社会貢献事業に従事できる制度の導入

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定年後の再雇用に伴う労働条件変更が不利益変更に当たるか?
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継続雇用制度の見直しをするいい機会です
現行の高年齢雇用確保措置は以下3点のいずれかを講じる義務があります。
①65歳まで定年引上げ ②65歳までの継続雇用制度の導入 ③定年廃止
改正後は70歳まで講じることが努力義務となります。現時点で定年廃止を選択していない場合、努力義務をどこまで、どのように行うか定年再雇用規程を見直す必要があります。従業員の健康状態・勤労意欲・勤務状態などを考慮し、会社の方針に沿った規程にするいい機会と捉えましょう。

雇用契約から業務委託契約の注意点
高年齢雇用確保措置の改正で「業務委託契約を締結する制度の導入」があります。労使協定を結ぶ、雇用契約から業務委託契約になった場合、以下の点を認識・理解いただく必要があります。
①健康保険・厚生年金の継続ができない。⇒ 公的健康保険・公的年金にご自身で加入する必要があります。
②労災の適用外になる ⇒ 業務中の怪我などはご自身で備えなくてはならなくなります。
③所得は確定申告しなければならない
勤務している時と状況が大きく変化しますので、詳細な説明が重要です。
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