学校の取り組み「インクルーシブ教育」と会社組織への応用

個から全体を決める「インクルーシブ教育」

 

例えば、教師が「元気にあいさつできる子どもを育てよう」と考え、子どもたちに指導したとします。もちろん、その指導は何ら問題ありませんが、もともと内気な子どもは抵抗感を抱きます。「あいさつは大切だけれど、元気にあいさつする必要はあるのか。自分は普通にあいさつしたい」。そんな思いを持つかもしれません。

教師の思いと、子どもの思いにギャップが生じているのです。さらに、「元気にあいさつしなければ、先生から怒られる」という状態になれば、それが不登校のきっかけになり得ます。

そこで必要となってくるのが、「全体から個を決める」やり方ではなく、「個から全体を決める」方法です。「個から全体を決める」場合、全体になじめない子どもでも学校に自分の居場所を見つけることができます。この考えは、「インクルーシブ教育」と呼ばれています。

 

すべての子どもの思いを包み込む教育が求められている

インクルーシブとは、「包括する」という意味です。学校の思いや事情に合わせて教育するのではなく、個々の子どもの思いや事情に合わせて教育するという考えです。

主に障がい児教育における考え方ですが、今まで学校の思いや都合で障がい児が別の学校、別のクラスに入れられていたのを、個々の子どもの思いや都合に合わせて学校のやり方を変えることによって、すべての子どもが同じクラスで学ぶことを目標にしています。

最近になって、この考え方が障がい児教育だけでなく、不登校をなくすための教育として注目されています。今回、映画化にまで至った学校でも、このインクルーシブ教育を掲げ、個から全体を考えるアプローチを実践しています。もともとは発達障害などを持つ子どものために導入したようですが、これが「不登校ゼロ」という結果につながりました。

 

会社組織でも同じこと

会社組織でもそのひとの適正に応じて部署に配属することで、全体としてのパフォーマンスを最大化させることが求められます。元々性格が明るく社交的な人は採用関係や人事など社外の人と関わる部署、性格がおとなしく割と静かな方は、内部のシステムの整備などの裏方的な仕事など。それぞれの個性に応じてうまく「適材適所」することが、仕事に対する不満や離職といった問題を軽減させ、組織を円滑に機能させることにつながるのです。

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