過労死防止法案:成立へ…衆院委通過 国に実態調査促す

過度な労働負担が誘因となり死をもたらす「過労死」を社会の問題にするための法律が成立をしまし
た。恒常的に長時間労働を強いる職場に対する社会の視線は益々厳しくなるでしょうし、労働環境の
改善が社会的課題にあがるなか、ますます労務リスク対応への優先度が企業のなかで上がっていくこ
とになりそうです。

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過労死防止法案:成立へ…衆院委通過 国に実態調査促す

参照元:2014年5月23日 日本経済新聞朝刊

過労死被害者の家族らが求めていた「過労死等防止対策推進法案」が23日、超党派の議員立法で衆
院厚生労働委員会に提出され、全会一致で可決した。法案は月内に衆院本会議にかけられ、今国会内
での成立を目指す。「KAROSHI」として国際的にも知られる労災の防止を目指す法律が、初め
て成立する見込みとなった。

法案は、過労死や過労自殺を社会の損失ととらえ、国の責任で防止対策を実施するよう促す。具体的
には(1)過労死の実態の調査・研究(2)国民の関心と理解を深める啓発(3)相談体制の整備
(4)民間団体の活動支援--などを挙げている。

委員会では審議の冒頭、法制定を求めてきた「全国過労死を考える家族の会」の寺西笑子代表(65)
が意見陳述を行った。

飲食店店長だった寺西さんの夫は、1996年に厳しいノルマと長時間労働を強いられ、過労自殺し
た。寺西さんは「(夫の)命を救えなかった悔しさが胸に刻み込まれ、どうすれば死なずに済んだの
かを考えることが私の生きるテーマになりました」と活動のきっかけを語った。その上で「若者が過
酷な労働環境に追いやられ、優秀な人材をなくすことは日本の未来をなくすことです」と訴えた。

意見陳述後、法案説明と採決が行われ、全会一致で可決。傍聴席を埋めた遺族ら約50人は両手を
上げて喜んだ。過労死弁護団全国連絡会議幹事長の川人博弁護士は傍聴後、「当初は『個人の問題』
とされた過労死が、増え続ける被害に『社会の問題』と認識が変わったことを実感した」と話した。
【東海林智】


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