副業で社員の満足度アップ!副業・兼業解禁のメリットと注意点

平成30年1月31日に働き方改革の一環として、厚生労働省のモデル就業規則が改正、発表されました。政府としては、これまでは多くの企業で禁止されていた副業・兼業を、むしろ解禁する方針を打ち出しています。

 

今回はそんな副業・兼業を社内で解禁するメリットや注意点についてご紹介します。

 

 

副業・兼業に対する認識

これまで多くの企業では、副業・兼業が推奨されてきませんでした。それは、企業が副業・兼業を認めることによって、疲労により本業がおろそかになる、情報漏えいのリスクがある等といった懸念が存在することが理由として挙げられます。また副業・兼業に係る就業時間や、健康管理の取り扱いのルールがわかりにくいという意見もあります。

 

 

働き方改革としての副業・兼業の促進

一方で、近年では週休3日という企業も増えてきており、副業・兼業を希望する人の数は2017年の時点で、有業者※のうち6.4%と年々増加傾向にあります(2017年 総務省「就業構造基本調査」)。

また、株式会社リクルートキャリアが2018年に発表したプレスリリースによると、副業・兼業を推進、容認している企業の割合は全体の28.8%であり、これも年々増加傾向にあります(2018年 株式会社リクルートキャリア「兼業・副業に対する企業の意識調査」)。

 

副業・兼業を希望する理由としては、自分がやりたい仕事であること、スキルアップ、資格の活用、さらなる収入の確保等様々な理由が考えられます。雇用形態に関しても正社員としてではなく、パート・アルバイト、会社役員などというように、契約によって様々な雇用形態が存在します。

 

また企業にとっても副業・兼業を解禁することによるメリットが考えられます。

次の項では労働者と企業に分け、それぞれの立場に考えられるメリットと、注意点について説明いたします。

 

※有業者…ふだん収入を得ることを目的として仕事をしており、今後も仕事をしていくことになっている者、及び仕事は持っているが現在は休んでいる者のこと。

 

 

メリット・注意点

≪労働者≫

副業・兼業によって所得の増加や、本業では得られないスキル、経験、人脈を得ることができるため、労働者が主体的に自己のキャリアを形成することができるというメリットがあります。また、本業をしながらにして別の仕事に就くことが出来るため、将来の起業、独立に向けて準備することが出来ます。

一方で、副業・兼業も合わせると就業時間が長くなる可能性が高いため、ある程度は自身による就業時間や健康の管理が求められます。

 

≪企業≫

労働者が企業に在籍しながらにして社内では得られないスキル・経験を得ることが出来るため、優秀な人材の獲得・流出の防止ができ、また労働者が社外から新たな知識・情報・人脈を仕入れることで、事業機会の拡大、イノベーションの創出にもつながります。

一方で、就業時間の把握・管理や、健康管理、職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務をどのように確保するかという対応が問題となります。

 

 

副業・兼業に充てられる時間

判例によると、労働時間以外の時間の使い方については、基本的には労働者の自由であり、各企業においてそれを制限することが許されるのは以下のような場合に限られます。

 

  • 労務提供上の支障となる場合
  • 企業秘密が漏えいする場合
  • 企業の名誉・信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合
  • 競業により企業の利益を害する場合

 

 

就業規則・健康管理

同じ日に本業と副業・兼業の業務を行う場合、労働時間が長時間に及ぶことが予想されます。労働時間は本業と副業・兼業で通算されるため、1日8時間を超えた分の労働に関しては、労働基準法の趣旨に則ると、別途時間外手当の支給が必要となります(労働基準法38条1項)が、実際にそのような運用の場合、導入が難しい企業も多いのではないでしょうか。

そのため、あらかじめ就業規則において副業・兼業の定めをする場合、労働時間や日数に一定の制限を設けることによって、副業・兼業による過剰労働、疲労を避けることができます。

また、労働者から副業・兼業先の企業における月ごとの実労働時間の提出を義務付けることで、実労働時間の管理がしやすくなり、また労働者も自身の労働時間管理に対する意識を持つことにつながるのではないでしょうか。

 

 

対応策

以上を踏まえて、実際に副業・兼業を認める場合には、副業・兼業をすることで疲労による集中力、生産性の低下等のデメリットが発生しないための定めや、副業・兼業の就業時間を制限する項目を就業規則のなかに設けるのも良いかもしれません。

また、これに加えて、今まで以上に労働者と企業がコミュニケーションを取り、お互い納得した上で副業・兼業ができる環境を作っていくことが望ましいといえるでしょう。

 

 

まとめ

副業・兼業を経験することによって、労働者自身が幅広い知識、スキルを身に付けることができ、本業にも良い影響を与えることにもつながります。厚生労働省が作成したモデル就業規則(法改正対応済)も参考に、一度社内の就業規則を見直すことを検討してみてはいかがでしょうか。

 

SRグループでは、各企業の規模・風土に合った就業規則の作成や、その他人事業務全般のご相談を承っております。法改正にどう対応したらよいのかわからない、副業・兼業の解禁を検討している等、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

 

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