雇用や働き方に大きな影響を与える法改正案の紹介

雇用保険法等の改正法案が閣議決定され、1月29日、国会へ提出されました。

 

雇用保険に関すること、育児休業や介護休業に関すること、高齢者雇用に関することなど、社員の働き方に影響するものが多いため、国会に提出されるにあたってご紹介いたします!

 

以下、みずほ総合研究所の資料を参考にまとめていきます。

 

 

***

この改正は、少子高齢化が進む中で、高齢者や女性の就業促進と雇用継続を図ることを目的としたものです。

 

主な改正の内容には

  • 「雇用保険料率の引き下げ」
  • 「育児・介護休業制度の見直し」
  • 「65歳以降に新たに雇用される者に対する雇用保険の適用拡大」
  • 「雇用保険の就職促進給付の拡充」

等があります。

 

 

 

失業等給付に係る保険料率の見直し

関連法:労働保険料徴収法 等

 

現行:失業等給付に係る雇用保険料が、10/1000

改正:失業等給付に係る雇用保険料が、8/1000 へ引き下げ

 

 

育児休業・介護休業等に係る制度の見直し

関連法:育児・介護休業法、雇用保険法 等

 

①多様な家族形態・雇用形態に対応するために

 

①育児休業の対象となる子の範囲拡大(特別養子縁組の監護期間にある子等)

②育児休業の申出ができる有期契約労働者の要件(1歳までの継続雇用要件等)の緩和

③子の看護休暇の取得単位の変更(1日単位 → 半日単位)

 

②介護離職の防止にむけて

 

①介護休業の分割取得を可能にする(一括取得 → 3回まで分割可能。計93日は変更無し)

②所定外労働の免除制度の創設

③介護休暇の取得単位の変更(1日単位 → 半日単位)

④介護休業給付の給付率の引き上げ(賃金の40% → 賃金の67%)

 

 

高齢者の多様な就業機会の確保及び就労環境の整備

関連法:雇用保険法

労働保険料徴収法

高年齢者雇用安定法 等

 

①65歳以降に新たに雇用される者に対する雇用保険の適用

 

現行:65歳以降に新たに雇用される者は雇用保険の適用を除外している。

65歳になる前から引き続いて雇用されている者は、失業した場合に高年齢継続被保険者とされ、失業時に高年齢求職者給付金が支給される。

 

改正:65歳以降に新たに雇用される者を雇用保険の適用対象とする。

65歳以上の被保険者を高年齢被保険者とする。

高年齢被保険者は、失業した場合に高年齢求職者給付金が支給されるほか、教育訓練給付金、育児休業給付金、介護休業給付金の支給対象となる。

 

施行予定:2017年1月1日

 

 

②シルバー人材センター業務の要件緩和

 

現行:シルバー人材センターの取り扱う業務は、「臨時的・短期的」(おおむね月10日程度まで)

または「軽易な業務」(おおむね週20時間程度まで)に限定されている。

 

改正:上記の取り扱う業務の要件を緩和。

加えて、要件緩和による民業圧迫が起きないための仕組みを設ける。

 

施行予定:2016年4月1日

 

 

その他

関連法:男女雇用機会均等法

育児・介護休業法

雇用保険法 等

 

 

①妊娠した労働者等の就業環境

妊娠・出産・育児休業・介護休業の取得等を理由とする、上司・同僚等による就業環境を害する行為を防止するため、事業主に雇用管理上必要な措置を義務づける。

 

②雇用保険の就職促進給付の拡充

失業等給付の受給者が、早期に再就職した場合に支給される再就職手当の給付率を引き上げる。

 

現行:支給日数を3分の1以上残して再就職した場合は50%

支給日数を3分の2以上残して再就職した場合は60%

 

改正:支給日数を3分の1以上残して再就職した場合は60%

支給日数を3分の1以上残して再就職した場合は70%

 

***

 

これから国会で審議されることになるため、上記の内容がそのまま施行される訳ではありませんが、

国が「一億総活躍社会」の実現を目指すかぎり何かしら改正は行われます。

今後も動向に注目していきます!

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大石夏実

新卒採用業務の経験を積んだのち運用Gへ異動。大小様々な規模の企業の社会保険手続き等に携わりながら、もっと深堀したいこと、より詳しく紹介したいことを記事にしていきます。

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