休業手当の支給があった場合の月額証明書の書き方
これから育児休業給付金の申請をする従業員がいます。
育児休業給付金の休業開始時賃金月額証明書を作成する際に休業手当が発生している場合の書き方と、
支給額の計算がどのようになるのかお教え頂けますでしょうか。
回答
まず前提として、休業開始時賃金月額証明書と退職時の離職証明書の書き方は同様で、休業手当発生した時は「1日のうちに一部休業した場合」と、「1日休業した場合」で対応が異なります。
【1日のうちの一部休業の場合】
①休業手当除いた金額が平均賃金の60%以上
→賃金支払い基礎日数:休業手当支給日含む
基礎日数:休業手当支給日含む
賃金額:休業手当含む
②休業手当除いた金額が平均賃金の60%以下
→賃金支払い基礎日数:休業手当支給日含む
基礎日数:休業手当支給日含む
賃金額:休業手当含む
備考欄:休業手当金額・休業日数(例:〇/〇~〇/〇 〇日間休業)・所定休日日数 記入
【1日休業の場合】
→賃金支払い基礎日数:休業手当支給日含む
基礎日数:休業手当支給日含む
賃金額:休業手当金額含む
備考欄:休業手当金額・休業日数(例:〇/〇~〇/〇 〇日間休業)・所定休日日数 記入
また、育児休業給付金の1日当たりの金額算出方法ですが①の場合は6か月合計/180日で計算し、
②および 一日休業 の場合は
・6か月合計/180日
・(6か月合計-休業手当)/(180日-休業日数)
上記の高いほうが使用されます。
社会保険における定時決定時等の休業手当取り扱いの注意
休業手当のもとになる平均賃金算出時の注意
【1日のうちの一部休業の場合】
①休業手当除いた金額が平均賃金の60%以上
→賃金支払い基礎日数:休業手当支給日含む
基礎日数:休業手当支給日含む
賃金額:休業手当含む
②休業手当除いた金額が平均賃金の60%以下
→賃金支払い基礎日数:休業手当支給日含む
基礎日数:休業手当支給日含む
賃金額:休業手当含む
備考欄:休業手当金額・休業日数(例:〇/〇~〇/〇 〇日間休業)・所定休日日数 記入
【1日休業の場合】
→賃金支払い基礎日数:休業手当支給日含む
基礎日数:休業手当支給日含む
賃金額:休業手当金額含む
備考欄:休業手当金額・休業日数(例:〇/〇~〇/〇 〇日間休業)・所定休日日数 記入
また、育児休業給付金の1日当たりの金額算出方法ですが①の場合は6か月合計/180日で計算し、
②および 一日休業 の場合は
・6か月合計/180日
・(6か月合計-休業手当)/(180日-休業日数)
上記の高いほうが使用されます。
社会保険における定時決定時等の休業手当取り扱いの注意
- 休業手当は賃金に該当しますので、基本的には算定の基礎に含めるのが原則となります。
- 7月1日時点で休業が解消していない場合は、算定対象月の全てが休業手当が支給されている場合、一部のみ休業手当が支給されている場合のいずれの場合も、4・5・6月の3か月の報酬月額の平均により標準報酬月額を決定します。
- 7月1日の時点で休業が解消している場合は、休業手当を除いて標準報酬月額を決定する必要があることから、通常の給与を受けた月における報酬の平均により、標準報酬月額を算出します。
- 休業手当の支給割合の変更(6割支給から8割支給に変更など)は、固定的賃金の変動とみなし、随時改定の対象となります。
休業手当のもとになる平均賃金算出時の注意
事由の発生した日以前3ヵ月間に支払われた賃金の総額 ÷ 期間の総日数(暦日数)が基本ですが、休業が継続する場合、その都度事由の発生した日以前3ヵ月間に支払われた賃金等を元に再計算するのではなく、同じ平均賃金を使用します。
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