休憩時間は分割して与えても問題ない?上限時間はある?

当社は、サービス業を営む会社でこの度労働時間制度の見直しを行うこととなりました。

その中で、ある部門の管理職より、休憩時間の取り方につきまして、次の質問がありました。

 

1.休憩時間は、8時間超勤務の場合であっても労働時間の途中に1時間以上与えていれば、休憩の回数が何回に分かれていても問題ないのでしょうか。

2.休憩時間は、8時間超勤務の場合であっても労働時間の途中に1時間以上与えていれば、休憩時間が何時間になっても問題ないのでしょうか。

 

以上2点のご回答をよろしくお願いいたします。

回答

休憩について労働基準法に規定されているのは、第34条第1項において「使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。」
また同条第2項において休憩の一斉付与の原則、第3項において、休憩時間を自由に利用させなければならない旨が定められています。
労働基準法における休憩時間の長さや取得のさせ方については以上のことしか規定されていません。
したがって、1.につきましては労働基準法上は、休憩の回数が何回に分かれていたとしても法律違反となることはなく問題とはなりません。
しかしながら、休憩時間とは本来労働から離れ自由に労働者が使える時間ですので、その時間があまりに短く分割されてしまうと、本来の休憩時間としての意味合いが薄れてしまいます。
分割したとしても、ある程度まとまった(食事等もとれるような)時間の休憩も含むように設定すべきと考えます。

また2.の質問についても、労働基準法では休憩時間の長さの上限については規定されていません。
しかし、休憩時間を長くしてしまうと、必然的に拘束時間が長くなってしまいます。拘束時間が長くなるとそれだけ労働者に負担を強いることになってきてしまいます。
質問の業種ではないのですが、「自動車運転者の労働時間等の改善のために基準」において、「労働時間は、拘束時間から休憩時間(仮眠時間を含む。)を差し引いたものとすること。この場合において、事業場外における仮眠時間を除く休憩時間は3時間を超えてはならないものとすること。」(平元.3.1基発93号)という通達があります。
そのため、質問の場合であっても長くてもこの3時間を超えないように、不必要に拘束時間が長くならないように考えるのが良いと考えます。
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公開日: 労務管理 勤怠・休憩時間

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