中国で納付した年金保険料は日中社会保障協定が発効されたらどうなる?

3年前から中国に派遣をしている従業員がいます。

2019年9月1日に「日・中社会保障協定」が発効されますが、3年間中国で納付した年金保険料は日本の脱退一時金のように返金がされることになるのでしょうか。

 

仮に、今後、5年を越える年数、中国に派遣される場合には、中国の年金にだけ加入することになるのでしょうか。

回答

中国では、2011年7月1日に「社会保険法」が施行され、中国で就労する外国人にも社会保険加入が義務付けられました。実際の運用は各地方政府が行うこととされているため、例えば上海市では外国人の加入義務は免除されています。
質問の従業員が上海市以外で就労されているのであれば、原則、社会保険(1.養老保険、2.医療保険、3.失業保険、4.労災保険、5.出産保険)に加入し、個人としては1~3の保険料を負担していることになります。

「日・中社会保障協定」が発効される2019年9月1日を起点にし、
5年を超えない見込みで日本に戻る予定であれば、一時的に中国に派遣されるものとして、日・中社会保障協定の適用を受けることができ、中国の年金制度である「養老保険」の加入が免除されます。
中国では、毎月の保険料のうち、個人負担分の全額が個人養老金口座に積み立てられる仕組みとなっています。これまでも、納付期間が15年未満で帰国する場合、この口座の残高の一括還付を受けることができましたので、加入が免除された場合には、これまでの口座残高の還付は受けられるものと思われます。

また、2019年9月1日以降、5年を超えて派遣される予定の場合にも、いったん5年間で社会保障協定の適用証明書の申請をし、5年を超える際に、延長の申請をすることも可能と考えられます(原則10年)。

なお、日中社会保障協定には、「保険料の掛け捨て防止」の機能がありません。中国と日本の年金に加入していた期間の通算はありませんので、中国の年金に15年加入しない限りは、中国の年金を受給することはできません。

管轄の年金事務所に確認し、適切に社会保障協定の適用証明書交付手続を行ってください。
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SR人事メディア編集部
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