「若者雇用促進法」とは?
今年も早いことに3月になり、とうとう就活が始まりましたね。今回は就活についての話題です。
今年の就活から「若者雇用促進法」に基づいて、就職活動中の学生が求めた場合、企業に職場情報の提供を法律で義務付ける制度がスタートしました。若者を酷使するブラック企業が社会問題となる中、事前に職場の実態を知ることで就職先を選びやすくし、不本意な早期離職といったつまずきを防ぐ狙いがあるようです。
具体的に提示しなければならない情報は以下の項目です。
(1)募集・採用に関する状況
・過去3年間の新卒採用者数・離職者数
・過去3年間の新卒採用者数の男女別人数
・平均勤続年数
(2)職業能力の開発・向上に関する状況
・研修の有無及び内容
・自己啓発支援の有無及び内容
・メンター制度の有無
・キャリアコンサルティング制度の有無及び内容
・社内検定等の制度の有無及び内容
(3)職業能力の開発・向上に関する状況
・前年度の月平均所定外労働時間の実績
・前年度の有給休暇の平均取得日数
・前年度の育児休業取得対象者数・取得者数(男女別)
・役員に占める女性の割合及び管理的地位にある者に占める女性の割合
○効果があるかは、いまだ未知数
この若者雇用促進法は努力義務です。よって、たとえ守らなかった企業があったとしても罰則が与えられることはありません。これにより、「本当に効果があるのか?」という疑問の声も多いです。さらに学生は、企業に説明会や面接で労働条件を聞くと、企業に悪い印象を与えてしまうのではないかと心配で、質問すること自体なかなかできないという声も。
しかし労基法や育児・介護休業法等に違反して、処分や公表が行われた企業など、新卒の使い捨てが疑われる企業に対しては、ハローワークにて求人を受理しないことが設けられました。
1986年に施行された「男女雇用機会均等法」も、最初は努力義務でしたが色々な改善策が出てきて変わっていきました。情報開示して学生にとって意味があるかどうかは、まずはやってみないとわからないってことですね。
最新記事 by SR人事メディア編集部 (全て見る)
公開日: