有給休暇の買取、どのように計算する?

事業悪化による業績縮小に伴い、整理解雇を行うことになりました。
しかし、解雇日までに有給休暇の消化ができないため残日数を買い取ることにしました。

 

有給休暇取得時の給与は、平均賃金・通常の賃金・標準報酬日額のいずれかになり、標準報酬日額を適用する場合は就業規則に定め労使協定の締結が必要と認識しております。
解雇による退職時の買い取りについても扱いは同様という認識なのですが、従業員が5名ほどのため、就業規則を作成しておりません。
このとき、標準報酬日額を適用させても問題ありませんか?

 

解雇自体が初めてで、有給休暇の買取についても前例がありませんでしたので、どのようにすべきか迷っております。
ちなみに通常の有給休暇取得の際は、通常の賃金を支給しております。

回答

年次有給休暇の退職時の買い取りは法律上で定められた義務ではなく、あくまで会社の自発的行為になります。
そのため「いくらで買い取らなくてはいけない」という定めはなく、標準報酬日額を適用しても問題はありません。

しかし、今まで通常の賃金を支給していたとなりますと、年次有給休暇の買い取りと聞いた場合には、今までと同じで通常の賃金が支払われるという期待も生まれるかと思います。
1日分の賃金よりも標準報酬日額が少ない場合、従業員の方はなぜ?と不審に思われる可能性もあります。

整理解雇という背景からも、年次有給休暇の買い取りは義務ではないが、会社としての最大限の配慮ということでこう決めました、と丁寧にご説明することが重要かと思われます。
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maiko mashio

外資系企業の常駐と千人規模の社会保険手続きを担当。

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公開日: 労務管理 解雇・雇止め・懲戒

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