入社日迄にビザが取得できなかった場合の給与はどうなりますか?

外国籍の新入社員のビザ取得が間に合わず、入社日から仕事ができなくなってしまいました。給料計算はどのように対応したらいいでしょうか?

回答

今回のポイントは「なぜビザ取得が間に合わなかったのか」、その原因がどこにあるかです。
① 会社側に責任がある場合(例:会社がビザ手続きを遅らせた など)
 労働基準法第26条に基づき、休業手当(平均賃金の60%以上)の支払い義務が生じます。 これは「使用者の責に帰すべき事由」に該当するためです。
② 本人側の事情・不可抗力の場合(例:本人の申請が遅れた、審査が長引いた など)
「ノーワーク・ノーペイ(働いていない期間は給与を支払わない)」の原則により、法的な休業手当の支払い義務は生じません。 ただし、内定者との信頼関係を保つために、任意で一部支払いを行う企業もあります。

また、雇用契約書の内容によっても対応が異なります。
① 雇用開始日(入社日)の記載
 <記載内容>
  「○月○日より雇用する」と明記
 <取扱い>
  その日から雇用契約が発生したとみなされ、就労できない期間も「雇用中」として給与支払いが
 必要になる可能性があります。
 <記載内容>
  「ビザ取得後、入社とする」と記載
 <取扱い>
  ビザ取得前は入社していないため、給与支払義務は生じません。ただし、ビザ手続きを会社が行う
 場合はこの文言がトラブルの原因になることがあります。その場合は「本人がビザ取得手続きを行っ
 た場合」 と条件を明確にしておくと安心です。
② 就労条件・前提条件の記載
 「就労資格の取得を入社の条件とする」と記載しておくことで、ビザ未取得の期間は入社前の扱いと
 なり、給与支払義務が生じないことが明確になります。
③ 給与発生タイミングの記載
 <記載内容>
  「就労開始日より給与を支払う」
 <取扱い>
  就労できない期間は給与支払義務が生じません。
 <記載内容>
  「入社日より給与を支払う」
 <取扱い>
  入社日イコール給与発生日となります。

雇用契約書はすべての従業員で同じ内容にする必要はありません。 採用する方の状況をしっかり確認した上で、双方がトラブルにならないよう、その都度内容を整えることが大切です。
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