熱中症の原因が業務に起因しているか否かで労災に該当するか判断されます。
熱中症の労災認定基準ですが、就業中に発症しそれが労働環境や労働時間が原因となっていること（一般的認容要件）と医師による診断がなされていること（医学的診断要件）が満たされている場合に業務災害と認定されます。

例えば一定時間、屋外で勤務しその後に発症した場合は労災認定されやすいですが、寝不足などが原因で発症した場合は従業員側の私的要因のため認定されません。

就業中に従業員が体調不良を訴えた場合、会社として把握しておかなければならないことは「作業条件」「症状の状態（痙攣・意識障害等）と体温」「持病が起因でないかの識別」が挙げられますが、熱中症は命に関わる場合もありますので、まずは受診する旨を従業員に伝えることが重要となります。

会社は従業員が安全で健康に働くために必要な配慮をする義務があります。
厚生労働省のホームページに「職場における熱中症予防対策マニュアル」が掲載されておりますので、夏に向けて今一度職場環境について見直してみてはいかがでしょうか。
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000636115.pdf