試用期間中の従業員の雇用終了について

5月から従業員を中途採用しました。採用面談時では、職務経歴、人柄等々、弊社が求めている人材で採用しましたが、雇い入れ後、休みがちだったり、求めている業務4割程度しかしておりません。試用期間3か月で終了させることはできますでしょうか.

またその影響はありますでしょうか。

 

 

回答

試用期間で終了するということは、本採用拒否ということで「解雇」と同じ扱いになり、注意が必要です。「試用期間」は、面接では評価しきれなかった適正を判断する一定の期間で、法的には「解雇権留保付き労働契約」となり、解雇権は会社が行使することは可能となっています。但し、「客観的に合理的な理由」、「社会通念上の相当性」がないと不当解雇となり労働契約法駄第16条に違反します。

試用期間中に能力不足、勤務態度の不良、協調性の欠如による兆候がある場合、会社が試用期間中の対象者に注意、指導等を行い、改善の余地がないと総合的に判断できたか、ということが重要になりますので、その措置をした上で本採用拒否の取扱いをすべきでしょう。

また、本採用拒否を行う前には、従業員に対して、「この会社での適性がなかったこと」をきちんと説明し、自ら退職する意思、意向がないかどうかの確認も必要ですので行ってください。
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公開日: 解雇・雇止め・懲戒

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