複数企業で役員を兼務する場合の社会保険について

これまで役員報酬の支給をしていなかった役員に対して、8月より役員報酬を支給することとなりました。役員報酬を支給したことにより、弊社でも社会保険に加入させる必要はございますでしょうか。

回答

役員を兼務される方の社会保険は、役員報酬が支払われ、常勤役員と判断された場合は社会保険に加入する必要がございます。
常勤役員の考え方について、日本年金機構は以下の要素から総合的に判断することとしております。

<判断材料>
①当該法人の事業所に定期的に出勤しているかどうか。
②当該法人における職以外に多くの職を兼ねていないかどうか。
③当該法人の役員会等に出席しているかどうか。
④当該法人の役員への連絡調整又は職員に対する指揮監督に従事しているかどうか
⑤当該法人において求めに応じて意見を述べる立場にとどまっていないかどうか。
⑥当該法人等により支払いを受ける報酬が、社会通念上労務の内容に相当したものであって実費弁償金程度の水準にとどまっていないか。

上記、判断材料から常勤、非常勤どちらに該当するか判断いただき、常勤役員と判断した場合は社会保険加入手続きを進めることになります。
複数事業所で社会保険に加入することとなった場合、「社会保険健康保険・厚生年金保険被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」の提出が必要となるため、ご注意ください。
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