定期的な人事異動導入のリスクを払拭するには?

 

正社員がほぼ職種限定の中途入社者にて構成されている会社です。近年では社員の定着率は上がってきていますが、部署のローテーションを行えておらず、長く在籍している社員の実績が組織に還元されていないように感じています。

定期的な人事異動を行うことで活性化できるのではとアドバイスをもらいましたが、異動のリスクが浮かんでしまい踏み切れておりません。

定期的な人事異動を行う上で気を付けるべきこと等があれば教えてください。

回答

ご質問の内容を言い換えると、中途で入社してきた社員の定着はよく、個人のナレッジ、スキルとしては向上しているが、組織力という点で、組織に還元されていなく、組織力アップが図れていない、という点に課題がある、と解釈しました。
定期的な人事異動が「組織の活性化」になるということについて、疑問をお持ちのようですが私も会社の組織の成りによりますので必ずしもそうでないと思います。
特に御社のように中途をある程度職種限定で採用されているという経緯がある場合は、異動させたことにより、退職されてしまうリスクやモチベーション低下のリスクが大いに考えられますし、むしろそちらの方が大きいように思います。
勿論、会社が人事異動をする意味合い・目的の主になるものとしては、「組織活性化」という点であることは間違いありません。
大切なことは、その意味合い・本質を捉えることだと思います。
例えば中位顧客企業から上位顧客企業への担当変更であったり担当商品の変更による新たな商品の取り扱いへ異動されるなどで、各社員のレベルアップを図ることは、効果的であると思います。
また、ナレッジの内省化という視点でいえば、例えば、成果事例発表の機会を設け皆でその内容を共有するということや、WEBや社内LANなどを利用して成果事例を挙げさせておき、各社員が自由に閲覧できるようなネットワークを構築するなどして、各社員の取り組みや成果事例を共有できるような環境を作ることなどが考えられます。
そして、この社内の取り組みに対して、成果事例を積極的に挙げるなどして、率先垂範して行動する人を賞賛・評価し、待遇面(給与、表彰など)で優遇するなどしてモチベーションアップを図ることも考えられます。
いずれにしましても各人のモチベーションアップが組織力アップという関連付けが仕組みとして社内に定着できるとそのような組織は強いと思います。


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公開日: 労務管理 異動・出向・転籍

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