再検査の受診は強制すべき?

定期健康診断結果が「経過観察」で、3か月後に再検査を受診するよう、医師から指導があった従業員がおります。再検査の費用を会社が負担してでも強制的に受診させた方がよいのでしょうか。

回答

定期健康診断の実施は義務付けられていますが、定期健康診断により異常の所見があるとされた従業員の再検査や精密検査は、一定の有害業務に従事する者を除き、実施を義務付ける法令上の定めは会社・従業員ともにありませんので、強制してまでも受診させる必要はありませんし、結果を会社へ通知する必要もありません。

また、再検査等の費用負担や受診に要した時間に係る賃金の取り扱いについても法令上の見解は特段示されていないため、再検査等の受診に関する事項をどう定めるかは会社の任意となります。

但し、会社は、定期健康診断の結果、異常の所見があると診断された従業員については、3か月以内に医師または歯科医師の意見を聴取し、就業上のしかるべき措置を講じる必要があります。

そのためにも再検査等の受診を勧奨し、結果を提出するよう働きかけることが適当であると「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」で示されていることから、再検査等を受診しやすい環境整備等の配慮は必要でしょう。
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