濃厚接触者として休業した期間は傷病手当金の対象になるのか?

家族のコロナ感染等により社員が濃厚接触者となった場合、

有給休暇を使用せず欠勤扱いとなれば、健康保険の傷病手当金の対象となるでしょうか?

回答

貴社ご加入の健康保険団体に、最終的にはご確認の必要があるものの、
こちらは、厚生労働省のQAに次のような記載があります。

Q:本人には自覚症状がないものの、家族が感染し濃厚接触者になった等の事由に
おいて、本人が休暇を取得した場合には傷病手当金は支給されるのか。 

A: 傷病手当金は、労働者の業務災害以外の理由による疾病、負傷等の療養のため、
被保険者が労務に服することができないときに給付されるものであるため、被保険
者自身が労務不能と認められない限り、傷病手当金は支給されない。

⇒つまり、当該社員に特に症状がないのであれば、傷病手当金の対象にはなり得ません。

ただ、現実として、濃厚接触者となれば出勤を控えざるを得ませんし、
自覚症状がなくともPCR検査の結果陽性になった等の事実が別にあれば、
以下の通り、傷病手当金の対象となります。

Q: 被保険者には自覚症状はないものの、検査の結果、「新型コロナウイルス陽性」
と判定され、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給され
るのか。
A :傷病手当金の支給対象となりうる。
(同 厚生労働省QAより。 全文はこちら⇒https://www.mhlw.go.jp/content/000632512.pdf)


このように、コロナに関連する休業(欠勤)について
傷病手当金申請を検討する際は、
個別の状況を鑑みて慎重に対応する必要があります。
※加入先健康保険組合によっては、さらに個々の要件が
設定されている場合もあり得ます。

⇒また、職場内で複数人が感染するなどし、かつ以下のような
事例に該当する場合は、労災申請となるケースもありますので、
こちらもご留意頂く必要があります。
  【労災保険に該当する例】
・感染経路が業務によることが明らかな場合
・感染経路が不明の場合でも、感染リスクが高い業務※に従事し、
 それにより感染した蓋然性が強い場合
  ※(例1)2人以上の感染者が確認された労働環境下での業務
  ※(例2)顧客等との近接や接触の機会が多い労働環境下の業務

注)医師・看護師や介護の業務に従事される方々については、
  業務外で感染したことが明らかな場合を除き、原則として労災対象


以上のようなことから、
社員からコロナに関連する欠勤や休業について傷病手当金申請の相談を受けた場合は、
「通常の傷病手当金の手続きとは別」というくらいの認識でご対応頂く必要があります。

いずれにせよご本人から状況をよくヒアリングの上、
労災の可能性も示唆しながら、ひとつひとつご対応頂ければと存じます。

対応が難しいと感じた場合は、社労士など、専門家の力を借りるものひとつの手です。
まずはお気軽に、ご相談頂ければと存じます。
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