年末調整と給与所得者の確定申告の違いとは? また年末調整の前にチェックしておきたい控除について

給与所得者でも確定申告が必要なことがあると聞きましたが、年末調整と何がちがうのでしょうか。

回答

年末調整とは、一年間に納めた所得税を精算する制度です。
毎月差し引かれている所得税は月の概算なので年間の所得税との差額が生じます。そこで必要になるのが所得税を精算するための「年末調整」です。
大部分の給与所得者の方は、年末調整だけで所得税額が確定しますので確定申告の必要がありません。

【給与所得者で年末調整していても確定申告する必要がある方】
・副業の所得が20万円を超えた方
・不動産を売却した方
・贈与を受けた方
・相続した家を売却した方
・株取引で特定口座を指定していない方
・投資信託を売却した方
・保険の満期金を受け取った方

【給与所得者で年末調整していても確定申告しほうが良い方】
・医療費が10万円以上かかった方(医療費控除)
・寄付を行った方(寄付金控除)
・災害や盗難にあった方(雑損控除)
・年末調整で控除の適用もれがあった方
(年末調整で保険料など申告が間に合わなかった、扶養家族が増えたにも関らず申告もれがあったなど)

【給与所得者でも年末調整が行われない方】
・給与収入金額が2,000万円を超える方
・2か所以上から給与をもらっている方
・再就職して前職の源泉徴収票を提出できない方
・マイホームを持った初年度(住宅借入金等特別控除)


下記は年末調整で行う主な控除項目です。

◆給与所得控除
(2020年の年末調整から一律10万円引き下げられます。)
◆基礎控除
基礎控除は、他の所得控除のように一定の要件に該当する場合
(2020年の年末調整から一律10万円引き上げられます。)
◆配偶者控除
本人に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合
◆配偶者特別控除
配偶者に38万円を超える所得があり配偶者控除の適用が受けられないが、控除を受ける方のその年の合計所得金額が1,000万円以下であることなど、定められた要件を満たしている場合
◆扶養控除
本人に所得税法上の控除対象扶養親族となる人がいる場合
◆障害者控除
本人または控除対象配偶者や扶養親族が所得税法上の障害者に当てはまる場合
◆ひとり親控除
婚姻をしていない者又は配偶者の生死のあきらかでない、生計を一にする子がいる場合(2020年の年末調整から新設)
◆寡婦控除・寡夫控除
本人が所得税法上の寡婦または寡夫に当てはまる場合
◆勤労学生控除
本人が所得税法上の勤労学生に当てはまる場合
◆小規模企業共済等掛金控除
本人が小規模企業共済法に規定する共済契約の掛金、確定拠出年金法に規定する個人型年金の加入者掛金および心身障害者扶養共済制度の掛金を支払った場合
◆生命保険料控除
本人が一定の生命保険料、介護医療保険料および個人年金保険料を支払った場合
◆地震保険料控除
本人が特定の損害保険契約等に係る地震等損害部分の保険料や掛金を支払った場合
◆住宅借入金等特別控除
居住者が住宅ローン等を利用してマイホームを新築、取得または増改築等(取得等)をし、12月31日まで本人の居住の用に供した場合で一定の要件を満たす場合
◆社会保険料控除
本人または本人と生計を一にする配偶者その他の親族が負担すべき社会保険料を支払っていて年中に支払っている場合


私たちが納めた税金は足りなければきっちり徴収されますが、納めすぎたものについては自身でせっせと申告しなければ還付金として戻ってくることは困難になります。
「給与所得者で年末調整していても確定申告しほうが良い方」に当てはまる方や、例えば数年前の納め忘れた健康保険料や国民年金など過去の年度分でも本年中に払ったものなら対象になりますので積極的に年末調整や確定申告で納めすぎた税金を取り戻しましょう。
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公開日: 税務・税法

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