年の途中で甲欄から乙欄なった従業員に発行する源泉徴収票は?

正社員として勤務していた方から年の途中で退職の申し出があり、転職されるのですが、人員不足によりそのままアルバイトとして継続して勤務してもらうことになりました。
その場合、各月の給与は税区分を甲欄から乙欄へ変更することはわかるのですが、源泉徴収票はどのようにしたら良いでしょうか。

回答

主たる給与の支払者が交代した場合になりますので、貴社では甲欄で計算した期間と、乙欄で計算した期間とそれぞれの源泉徴収票を2枚発行することになります。

例)9月1日から別会社に転職し、アルバイトとして継続して勤務してもらう場合
 ①甲欄で計算した期間の源泉徴収票(期間:1月から8月)
  摘要欄に 主たる給与の支払者でなくなった日:2020年9月1日 を記載する。
 ②乙欄で計算した期間の源泉徴収票(期間:9月から12月)
  乙欄にチェックし、摘要欄に 主たる給与の支払者でなくなった日:2020年9月1日 を記載する。

法律上、会社を辞めてないので、本来2枚に分ける決まりはございません。
ただし、会社には年末調整を行う義務があります。
貴社で甲欄の期間と乙欄の期間に分けて源泉徴収票を発行しなければ、転職先の会社に甲欄の期間の源泉徴収票を提出できず、転職先の会社では前職の源泉徴収票が未提出の為、年末調整が行えません。
この主たる給与の支払い者が交代したときを退職日のように認識しなければ、実務上、年末調整が行えない為、このような扱いになっています。

また、ご本人さまは転職先で年末調整を行って頂きますが、貴社の乙欄の期間の源泉徴収票が手元に残りますので、確定申告も行っていただくことになります。

国税庁のHPも併せてご確認下さい。
主たる給与の支払者が交代した場合の記載方法
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