フレックスタイム制は通常の労働時間制とどう違うのか?

フレックスタイム制 (コアタイムあり)と通常の労働時間制の違いについて教えてください。

また以下の場合、同じ時間残業をしたら(2)の方が多く残業代が支給されることになりますでしょうか?

(1)コアタイム10:00~14:00のフレックスタイム制
(2)10:00~19:00の通常の労働時間制

回答

フレックスタイム制とは、一定の期間についてあらかじめ定めた総労働時間の範囲内で、
従業員が日々の始業・就業時刻、労働時間を自分で決定できる制度であり、
従業員にとっては、日々の都合に合わせて時間という限られた資源をプライベートと仕事に自由に配分することができるため、プライベートと仕事とのバランスがとりやすくなります。
 
また、フレックスタイム制と通常の労働時間制では時間管理の方法が異なります。

通常の労働時間制では1日8時間、週40時間を超えた時間が割り増しの対象となりますが、
フレックスタイム制では、清算期間における法定労働時間の総枠を超えた時間が割り増しの対象となるため、
8時間に満たない日があったとしても、別日に8時間以上勤務し補填することで
1日単位での遅刻早退控除が発生しない代わりに通常の労働時間制よりも割り増しの対象となる時間外労働時間が少なくなる場合があります。

しかし例に挙げられている要件のみで、一概に②の通常の労働時間制のほうが多く残業代を受けとれるとは限りません。

例えば、暦日30日の月に、所定労働日数が22日、
所定労働時間が176時間で毎日10:00~20:00まで勤務した場合

①フレックスタイム制
法定労働時間171.4時間、実労働時間198時間
時間外労働時間: 実労働時間198時間 -法定労働時間171.4時間=26.6時間

②通常の労働時間制
時間外労働時間: 1日の時間外労働1時間×22日=22時間

通常、法定労働時間>所定労働時間となることが多いですが、月によっては
所定労働時間>法定労働時間と逆転する場合は上記のように通常の労働時間制よりも
フレックスタイム制のほうが時間外労働時間が多くなることがあります。
(ただし、完全週休二日制で労使協定にて「清算期間内の所定労働日数×8時間」を労働時間の限度としている場合を除く)

働き方改革の一環でフレックスタイム制を導入される企業が増えていますが、
導入にあたっては、企業の社風、実態にあった運用を検討する必要があります。
・コアタイム、フレキシブルタイムの設定の有無、時間帯
・コアタイムの遅刻早退、欠勤を賞与・評価に反映させるか等
・フレックスタイム制に対応した勤怠システムの選定など

フレックスタイム制に関しては、残業代の抑制というよりは社員が働きやすい職場となるよう導入するケースが多いと思いますので、
導入目的を明確にしたうえで検討されることをおすすめいたします。
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SR人事メディア編集部
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