退職者の振替休日・振替出勤精算

従業員(月給者)が業務都合により事前に休みをとり、2カ月後に振替出勤を行う予定でしたが、振替出勤を行う前に退職してしまいました。

この場合、退職時の給与から振替出勤していない分の1日は控除してもいいのでしょうか。

※休みを取った月は月給を満額支給しております。また、有給休暇は全て取得済であり、充当することができません。

回答

今回の場合、結果としては休んだ1日分を控除して宜しいかと思われます。

ただし、振替出勤の扱いについては注意して頂く必要があります。

振替休日の取得が週をまたいだ場合、振替出勤を行った週は労働時間が40時間を超過する可能性がございます。その場合は、超過した時間に対して割増賃金を支払わなければなりません。

また、振替処理が同月内(同一賃金支払期間内)で行われていない場合、賃金全額払いの原則に基づき、一旦休んだ部分についての控除を行った上で、後程振替出勤を行った月に振替出勤分の支給を行うといった形で、月の締め毎に精算を行う必要があります。

今回の場合だと、本来は事前にお休みをされた月の給与で1日分の控除を行っておくことが正しい運用であったかと思われます。

しかし、こういった運用は煩雑になりがちですし、一旦とはいえ、給与から控除されることは従業員の方にマイナス印象を抱かせる原因にもなりかねません。

振替出勤とそれに対する休日の取得は、同月内に行うようにして頂くことをお勧めいたします。


◆振替休日とは
「休日」を事前に「労働日」に変更し、その代わりに他の「労働日」を「休日」にすること。
<割増賃金は発生しない>事前に休日と労働日を交換しているため
*前提として4週4休は必要
*企業人事として「賃金支給」「人件費見込み」「総労働時間」「安全配慮」「費用計上」の視点を網羅すること

◆振替休日の視点
*就業規則に運用条件を定めること
*あくまでも事前振替のみが対象となる
*半日単位などの按分取得ではなく全日取得が必要(勤務時間にもよる)
*割増賃金の発生を防ぐ上では、同一週内の振替が必要になる
*労基法上は振休を明確に規定してはいない
⇒よって、同月内に振休しなくても、限りなく違法性は低い
⇒ただし、割増賃金の不払いは「全額払いのルール」に反するので違法
*四半期決算を導入している企業は、四半期を超えて振休を持ち越すことは避けるべき
<判例:大有社事件>休日出勤から3ヶ月を超える場合は、休日勤務手当を支給して清算すること

◆代休(事後振替)とは
休日労働が行われた後に、その代わりとして他の「労働日」を「休日」にすること。
<休んでも割増賃金は発生する>事前に休日と労働日を交換していないため
*前提として4週4休は必要
*法的定めはなく半日単位などの按分取得も可能ではある

◆補足
振休と代休の両方を管理できる勤怠システムは限定的である。
また、振休の過去の時間単価を反映しようとすると、アナログ処理になる可能性がある。
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