これからのリーダー像について
リーダーやマネジャーになってもらいたい社員がいるのですが、どうも内向的でうまくチームを引っ張ってくれるか不安です。
弊社のリーダー、マネジャーには外向的な社員が合うと思っているのですが、どうすればいいでしょうか。
回答
詳しい組織・チームの状況や風土、チーム等の構成を確認しないと分からない部分もありますが、近年、注目されているリーダーとして、内向的な人が向いているというお話があります。
内向的な人の特徴として、他人をよく観察する、他人の気持ちが分かるといった特徴があります。内向的な人がコミュニケーション力を高めることにより良いリーダー、マネジャーになる可能性が高いという研究もあります。
逆に、外向的な人の場合、空気を読まない、いちいち口出しをするなど人(部下)に対して積極的に関与する傾向があります。
アメリカの組織心理学者のアダムグラント氏の2011年の研究では、部下に積極性がない、あまりやる気がないチームにおいて、外向的なリーダーは売上が16%アップした一方、部下の積極性が高い、やる気のあるチームにおいて、外向的なリーダーは売上が14%ダウンしたという調査結果が出ました。
外向的なリーダーが部下たちの自主性が高い中で、口出ししてしまう、部下の行動等に関与が過ぎる等でモチベーションダウンを起こしてしまい、売上が下がってしまうのです。
やる気が低い部下が多い場合(主に超大企業、組織が大きい場合)は、外向的なリーダーの方が成果が上がりやすく、逆に、少数精鋭、自分の目の届く範囲のチーム、組織では、内向的なリーダーが向いていると言われています。
良くあるリーダーシップ研修などで、組織を引っ張る、自分が先頭をきって動き、部下を鼓舞する人が良いと言われることが多いですが、組織、チームの状況に応じてリーダーシップも変わってくることがこの研究から言えます。
外向的なリーダーは、いろいろと指示してしまう、部下の言うことに耳を傾けないなどの傾向があり、その結果部下のやる気がなくなってしまいますが、内向的なリーダーは、部下の話をよく聞いたり、認めてもらっているという状況を生み出すことが上手なため部下も頑張ろうとします。
これは、内向的なリーダーであるにも関わらず、無理をして人を引っ張ろうとする、外向的に振る舞おうとしてストレスを抱えて、リーダー自身のやる気等を下げてしまうことを回避できると思います。
また、2014年のシンガポールの大学の研究によりますと、優れたリーダーに共通するポイントとして、業績の高い人は「謙虚」だったということがあります。
謙虚なリーダーによって部下のコミットメントが高まり、チームの結束力も強まったとのことです。
「謙虚さ」は内向的な人の特徴でもありますが、自分の欠点を認識していたり、自分の欠点を補う人を集めたりと、自分を客観的に見ることができ、かつ、自分の欠けている分野の情報をよく収集したり、他の人に任せたりと、周りの人への敬意や感謝(人を認める)等の気持ちを示すことができます。
さらに、最近リーダーに必要な意識として、アンコンシャスバイアスを認識できることが重要と考えます。
自分のバイアスに気づいて多様性を理解、受け入れていくことは、ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みに重要なことです。
このようなことを踏まえると、内向的なリーダーの方が組織、チームがうまく機能する可能性が高いとも言えますので、その個人の良さを活かしたリーダーシップをとって部下をまとめてりということを、ポイントとして見ていってはいかがでしょうか。
内向的な人の特徴として、他人をよく観察する、他人の気持ちが分かるといった特徴があります。内向的な人がコミュニケーション力を高めることにより良いリーダー、マネジャーになる可能性が高いという研究もあります。
逆に、外向的な人の場合、空気を読まない、いちいち口出しをするなど人(部下)に対して積極的に関与する傾向があります。
アメリカの組織心理学者のアダムグラント氏の2011年の研究では、部下に積極性がない、あまりやる気がないチームにおいて、外向的なリーダーは売上が16%アップした一方、部下の積極性が高い、やる気のあるチームにおいて、外向的なリーダーは売上が14%ダウンしたという調査結果が出ました。
外向的なリーダーが部下たちの自主性が高い中で、口出ししてしまう、部下の行動等に関与が過ぎる等でモチベーションダウンを起こしてしまい、売上が下がってしまうのです。
やる気が低い部下が多い場合(主に超大企業、組織が大きい場合)は、外向的なリーダーの方が成果が上がりやすく、逆に、少数精鋭、自分の目の届く範囲のチーム、組織では、内向的なリーダーが向いていると言われています。
良くあるリーダーシップ研修などで、組織を引っ張る、自分が先頭をきって動き、部下を鼓舞する人が良いと言われることが多いですが、組織、チームの状況に応じてリーダーシップも変わってくることがこの研究から言えます。
外向的なリーダーは、いろいろと指示してしまう、部下の言うことに耳を傾けないなどの傾向があり、その結果部下のやる気がなくなってしまいますが、内向的なリーダーは、部下の話をよく聞いたり、認めてもらっているという状況を生み出すことが上手なため部下も頑張ろうとします。
これは、内向的なリーダーであるにも関わらず、無理をして人を引っ張ろうとする、外向的に振る舞おうとしてストレスを抱えて、リーダー自身のやる気等を下げてしまうことを回避できると思います。
また、2014年のシンガポールの大学の研究によりますと、優れたリーダーに共通するポイントとして、業績の高い人は「謙虚」だったということがあります。
謙虚なリーダーによって部下のコミットメントが高まり、チームの結束力も強まったとのことです。
「謙虚さ」は内向的な人の特徴でもありますが、自分の欠点を認識していたり、自分の欠点を補う人を集めたりと、自分を客観的に見ることができ、かつ、自分の欠けている分野の情報をよく収集したり、他の人に任せたりと、周りの人への敬意や感謝(人を認める)等の気持ちを示すことができます。
さらに、最近リーダーに必要な意識として、アンコンシャスバイアスを認識できることが重要と考えます。
自分のバイアスに気づいて多様性を理解、受け入れていくことは、ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みに重要なことです。
このようなことを踏まえると、内向的なリーダーの方が組織、チームがうまく機能する可能性が高いとも言えますので、その個人の良さを活かしたリーダーシップをとって部下をまとめてりということを、ポイントとして見ていってはいかがでしょうか。
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