社員名簿作成のための家族構成の情報提供について

社員名簿が無いので、新たに作ろうと思っています。

氏名、住所、生年月日、電話番号(携帯)、緊急連絡先、入社日、家族構成(同居・別居、扶養有・なし)で作ろうとしたところ、家族構成は削除しろと命じられました。

慶弔見舞金、祝金は別途届け出で分かるし、個人情報保護法が改正されて社員の意識も高まっているので、無用な刺激を与えたくないというのが、その理由でした。

しかしながら、家族構成を調べて管理することは社員を管理する上で必要なことだし、別途届け出を廃止して社員名簿に一元管理し、変更が有るたびに提出させるほうが合理的と思います。

社員に家族構成を提出させることに、問題は有りますか?

回答

家族に関する情報は、事業主に対して労働基準法及び施行規則が
作成を義務付けている『労働者名簿』の必須の記載事項ではありません。
よって「家族情報の管理」が、法の要請するところでないことを前提に説明いたします。

年末調整や社会保険等の手続において、家族(扶養者)情報が必要となる場合がありますが、
それは該当者だけであり、家族構成の報告まで求められておりません。

そうであれば、家族構成の管理の必要性は、多分に会社側の事情にあるかと思います。
従業員(又はその家族)の同意を得られない場合、会社が家族情報の提供を強制することが可能か否か、
会社が情報を必要とする、以下の主な事情に基づき考えていきます。

①給与に関して
 家族構成を考慮して、各種手当を支給することがあります。この場合、家族構成の把握は当然必要となりますが、情報を提供しない従業員には手当を支給しないことにすれば、問題とはなりません。情報提供の強制を正当化する事由とはいえません。
支給から不支給となる事情があったにも関わらず、その報告をしない場合は、
暫定的に不支給にしたり、懲戒をもって臨めばよいかと思います。

②慶弔に関して、
 従業員に限らず、家族の慶弔に関しても祝金、見舞金といった一時金を支給する場合があるかと思いますが、従業員からの申告・申請を要件とすることで問題はないかと思います。情報提供を強制する理由と掲げるのは困難と考えます。

③緊急連絡先に関して
 従業員と連絡がとれない、緊急なことが生じた場合の緊急連絡先として家族情報は有用かと思いますが、全員である必要はないかと思います。全員の方が、家族に伝えられる確率は高まりますが、その場合、家族の個人携帯まで把握する必要があり、果たしてそこまでの情報を強制することが可能か、考慮する必要があります。

以上、会社が家族構成を管理することは何かと都合がよいとは思いますが、
家族のプライバシー、申告を要件にするといった代替的方法が考えうるので、
強制は困難であり、従業員や家族の理解は得られにくいと思います。
また、同意を得られる場合でも、提供情報は必要最小限にとどめ、利用目的を説明するなどの対応をする必要があります。
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SR人事メディア編集部
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