75才以上の後期高齢者は、傷病手当金はもらえるの?

当社には70歳代の社員が数名おります。
その中の1名が業務外で負傷して入院することになり、傷病手当金の受給申請を進めております。

この者は現在74歳で、75歳になった時点で後期高齢者医療制度へ加入することとなりますが、その後も継続して傷病手当金を受給することはできるのでしょうか。

また、75歳になり後期高齢者医療制度へ加入した後、新たに受給申請をしたい場合は同様に受給することができるのでしょうか。

回答

まず、74歳で傷病手当金の受給を開始し75歳に到達するケースにつきましては、退職をした際の同様の考え方で受給が可能です。
そのため、75歳の誕生日の前日までに継続して1年以上の被保険者期間 (健康保険任意継続の被保険者期間を除く)があり、かつ、資格喪失時に傷病手当金を受けているか、または受ける条件を満たしていれば、受給は可能です。
(なお、75歳の誕生日の前日に出勤したときは、継続給付を受ける条件を満たさないため、資格喪失後以降の傷病手当金は受給できません。)

また、75歳到達以降につきましては、後期高齢者医療制度では休業に関する給付制度がありませんので、傷病手当金のような給付を受けることはできないということになります。

ただし、コロナ罹患の場合は、自治体により特例があります。

東京都後期高齢者医療保険では、給与等の支払いを受けている被保険者が新型コロナウイルスに感染した場合又は発熱等の症状があり感染が疑われる場合において、労務に服することができず、給与の全部または一部を受けることができなくなった場合、東京都後期高齢者医療広域連合に申請して認められると、傷病手当金の支給を受けることができます。

【申請対象期間】
令和2年1月1日から令和4年3月31日までの間で療養のため就労できなかった期間
※ただし、長期入院等の場合は、最長1年6か月まで

詳細な手続き方法は、以下を参照下さい。
「東京都後期高齢者医療広域連合」
http://www.tokyo-ikiiki.net/easynavi/kyufu/1001351.html

お住いの後期高齢者医療広域連合にお問い合わせすることをお勧めいたします。
The following two tabs change content below.
人事実務の専門家集団「社会保険労務士法人人事部サポートSRグループ」のwebメディア。人事制度、採用、労務、HRtech、法改正など旬の人事ニュースを掲載。実務に役立つExcelツールも無料配信中!

最新記事 by SR人事メディア編集部 (全て見る)

日常業務に関するちょっとした疑問から、コンプライアンス、人事戦略まで、お気軽にご相談ください。

無料労務相談のお申し込みは、以下のバナーからどうぞ!
無料労務相談のお申し込み
PAGE TOP ↑