配偶者控除の見直しにより家族手当の規定修正は必要か

当社では家族手当について下記のように定め、支給しています。

世帯主でありかつその収入により下記の者を扶養している社員に対して、別表の通り支給する。
(1)配偶者
(2)満20歳の誕生日後の最初の3月31日までの期間にある子

 

この文面にある「その収入により下記の者を扶養している」という部分について、これを平成30年の配偶者控除及び配偶者特別控除の変更に基づいて文言を変更する必要がありますでしょうか。(1)の配偶者を「同一生計配偶者」を意味するものとしておくのは難しいでしょうか。

このままだと、「配偶者」が同一生計配偶者、源泉控除対象配偶者のどちらについても意味することになってしまうかと懸念しております。

 

尚、配偶者控除及び配偶者特別控除の取り扱いは下記のように認識しております。
103万円以下・・・同一生計配偶者 (配偶者控除)
103万円超~150万円以下・・・源泉控除対象配偶者(配偶者特別控除)

今まで通り、配偶者特別控除には家族手当を支給しておりませんので、103万円超~150万円以下の場合は出ないということは難しいでしょうか?

 

回答

御社の賃金規程には『その収入により下記の者を扶養している』と記載されているとのことですが、まずこのような表記では税法上の扶養ではなく健康保険上の扶養(年収130万円以下)とも解釈することができトラブルの原因となる可能性がございますので、その点を明確にして頂いた方が宜しいかと存じます。

また、改正後の配偶者控除および配偶者特別控除について
「103万円以下・・・同一生計配偶者 (配偶者控除)」とご認識されているようですが、
厳密には下記の通りとなります。
《配偶者控除(控除対象配偶者)の要件》
配偶者の年収が103万円以下かつ居住者(社員)の年収が1,220万円以下
(質問文に記載頂いている「同一生計配偶者」は、下記の控除対象配偶者(配偶者控除)の要件から居住者(社員)の年収の要件を取り除いたもののことを言います。)

これまでの御社での運用の通り配偶者控除の対象となる場合に家族手当の支給対象とする場合は、家族手当の対象は「控除対象配偶者(配偶者控除)」に該当する場合である旨を賃金規定に明記して頂いた方が宜しいかと存じます。
また、もし居住者の収入額は考慮に入れず配偶者の収入額のみで家族手当の支給対象となるかを判断する場合には、税法上の「同一生計配偶者」に該当する場合である旨を明記して頂くと宜しいかと存じます。

税法上の扶養となる配偶者と言えば配偶者控除の対象となる配偶者を指す場合も多いかとは思いますが、懸念されているような解釈をされる可能性もありますし、税制改正により定義や要件が複雑になっておりますので、トラブル防止のために可能な限り家族手当の対象となる要件が明確となるように修正して頂いた方が宜しいかと存じます。
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公開日: 税務・税法 賃金

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