自転車保険の加入状況は会社で把握すべきか

各自治体において、自転車損害賠償保険の加入を義務化する条例が制定され始めているかと思います。

ここで、会社として自転車通勤をする従業員の保険加入状況を確認する必要はありますでしょうか。

 

現状、自転車通勤の有無は本人からの届け出のみでしか確認する手段がなく、徒歩通勤で申請している社員で自転車を利用している者がいたとしても、すべての状況を確認することは不可能ではないかと考えております。そのため、未加入者を確認することも難しい状況です。

万が一、従業員が損害賠償責任を負ったとき、保険に加入していないために支払能力がなく会社が負担しなくてはならなくなるというケースもあると聞きます。

どのように運用すべきかご教示いただけませんでしょうか。

回答

通勤中の自転車の利用については、まずその従業員本人の責任ですが、従業員を通勤させて事業活動を行っていることから、事業者にも一定の社会的責任があります。


「自転車通勤を認める」という場合には、就業規則に自転車を使用する際のルールを定め、通勤の自転車利用を「許可制」とする必要があります。
そして、許可する条件として、次を定めて実施することが必要です。
① 安全運転教育の受講
② 民間保険への加入

なお、民間保険としては自転車保険や個人損害賠償保険などがあり、従業員に民間保険の加入を義務付ける場合には、このような保険に関する情報を提供していくことが望まれます。
また、実際に自転車通勤を認めることになると、許可する際の申請手続などを明確に定めておく必要があり、併せて関連する書式(自転車通勤許可申請書等)を用意しておく必要がございます。このように手続きを明確にしておくことで、従業員自身の都合で自転車通勤をしているのではなく、会社の管理下で自転車通勤が行われていることを示すことにもつながります。


一方、事故のリスクの高さから「自転車通勤を認めない」場合については、その旨を従業員に周知しておく必要があります。
周知させるためにも、就業規則の服務規定の中に自転車による通勤をしてはならない旨を禁止事項として漏れなく記載し、入社時のオリエンテーション等の機会に内容をしっかり伝えておくことがポイントとなります。
併せて、従業員が無断で自転車通勤をしていることを見つけ何度も注意したが従業員がそれを守らなかった場合については、懲戒処分ができるように就業規則の懲戒規定を対応させておきましょう。


まずは会社として自転車通勤を認めるか否かの方針を決め、認める場合は早急に自転車通勤についてのルールを整備していくことが望まれます。
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SR人事メディア編集部
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公開日: 労務管理

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