オンサイト業務(請負・委託)における留意点

現在、お客様先で設計の業務を請け負っておりますが、新技術や新商品の開発に関わるため秘匿性が高く、お客様先で技術業務を行うこととなります。

いわゆる「オンサイト」での勤務となるかと考えておりますが、ここで予期される問題等はありますでしょうか。

回答

「オンサイト業務」はユーザー若しくは発注者が環境(職場等)を貸与し、各ベンダー(ユーザーへ製品を提供している会社)が共同利用して作業を行うことになることが多いと思われますが、以下の点に注意が必要かと存じます。

①偽装請負、偽装派遣と誤認されないために、「業務範囲」「内容の明確化」を発注時若しくは着手前に確定し、受注者に通知しなければなりません。また、委託業務以外の作業に追加があった場合は契約変更、又は追加の手続きが必要となります。
②発注者(顧客)の事業所内で業務を常駐で行う場合、事前に取り交わした委託(請負)契約の範囲内の業務について責任者を必ず定め、通知・面談・仕事の割付・仕事の順序・方法の指示、勤怠管理、打ち合わせ等、原則責任者が行い、発注者からの指揮命令が行われないようにするために作業者は必要な範囲に限定しなければなりません。
③一人作業は極力避けることが望ましいですが、業務上やむを得ず一人作業になった場合、当該作業者が責任者も兼ねることがないように注意が必要です。一人作業が常態化する場合、発注者から直接指揮命令がなされているとみなされるリスクが高くなります。
④請負に限らず、業務委託契約においても、発注者は受注者の作業者に対する指揮命令権を有しません。間接的にも一切行ってはならず、作業者の変更については発注者の同意・承認を要する旨要求してはなりません。

 近年、厚生労働省の通達や裁判例の蓄積によって、偽装派遣(請負・委託含む)に関する規制や基準がある程度は明確になっており、2012年労働者派遣法改正によって、偽装請負を受け入れていた場合等において、受注先が労働者に直接雇用契約を申し込んだものとみなす「労働契約申込みみなし制度(派遣法40条の6・1項)」が創設されております。(2015年10月1日施行)

 また厚生労働省より「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区別に関する基準(昭和61年4月17日労働省告示第37号)」のガイドラインも出ておりますので、そちらをご確認いただき、オンサイト業務を行う前に指揮命令・業務範囲などは明確にしておくことが望ましいと存じます。
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SR人事メディア編集部
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