計画年休中の休日出勤の取り扱い

計画年休の期間中に、業務上必要があって出勤するものがいる場合について、昨年まではその日を休日として扱うため「休日出勤手当」を支給しておりましたが、今年から、「休日出勤手当」は支給せず「代休」を取れ、という社長からの命令がございました。

20名もいない会社のため組合はなく、年度ごとに社員代表が会社から計画年休についての通知を受けた段階で話し合いを行って決定をしていますが、「休日出勤手当」を支給せず「代休」を取るようにという話は、この件について年度始めに話し合いをした際はございませんでした。これは有効なのでしょうか?

回答

年次有給休暇の計画的付与にあたり、会社代表と話し合いをされているとのことですが労使協定は結ばれていらっしゃいますでしょうか?

そもそも年次有給休暇の計画的付与制度の導入には、就業規則への規定と労働基準監督署に届け出る必要はありませんが、従業員数にかかわらず、従業員の過半数を代表する者との間で書面による協定を締結することが必要です。

労使協定で定める項目は次のとおりです。
 1. 計画的付与の対象者(あるいは対象から除く者)
 2. 対象となる年次有給休暇の日数
 3. 計画的付与の具体的な方法
 4. 対象となる年次有給休暇を持たない者の扱い
 5. 計画的付与日の変更について

この協定に定めるところにより、取得しなければなりません。
いったん労使協定が締結されれば、使用者も労働者も時季変更権を行使することは出来ません。

(参考)厚生労働省 通達 (昭和63.3.14 基発150号)
「計画的付与の場合には、労基法39条4項の労働者の時季指定権及び使用者の時季変更権はともに行使しえない。」

付与日を変更する場合は、労使協定の定めに基づき、変更手続を行う必要があります。

ご質問のケースですと、社長の一方的な命令や労働者の都合で時期を変更することは出来ませんので労使協定に定めた方法で時期を変更する、労使協定を結んでいない場合にはまず協定を締結し、その中に特別な事情による付与日の変更について具体的な取り決めをしておき、それに基づいて変更されるのがよろしいかと存じます。

尚、昨年まで休日出勤手当を支給されていたとのことですが、計画的付与に限らず年次有給休暇は休日には取得できませんので、計画的付与日はもともと所定労働日のはずです。
付与日を変更し出勤することになっても、休日出勤手当を支給する必要はありません。
また、休日労働ではない以上、代休も必要ありません。
労使協定の定めにもよりますが、この場合、取得予定だった年次有給休暇は未消化となりますので、年次有給休暇の残日数を減らさないよう注意が必要です。
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SR人事メディア編集部
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