退職前の有休取得、みなし残業代は支払うべきか

質問

当社の賃金規定では基準外賃金に月40時間のみなし残業代を設定しており、40時間以上の残業にたいしては割り増し賃金を支払っています。

来月末に退職予定の社員で、有給休暇を取得する者がおりますが、退職までに1日も出勤しない場合ですので、会社としてはその期間に関するみなし残業代を支給しないことを考えております。

このような場合、どのように計算を行えばよいでしょうか。

回答

就業規則、賃金規程に定めている内容により取扱いが異なることがございますが
通常の場合、固定残業代を設定している場合の規程としましては、「残業が見込まれない場合には固定残業代を支給しない場合がある」なども文言が規定されていると思います。
とは言え、労働条件通知書等には固定残業代について記載されているものを各社員へ通知していらっしゃるのではないかと思います。

このことから、労働者に対しては、時間外労働の有無にかかわらず、毎月一定時間分支払うことを通知していることにはなります。

また、労働基準法第136条の「使用者は有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない」という条項には反していると解されます。

一方、昭和27.9.20基発675号の「年次有給休暇の賃金について、平均賃金、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金又は健康保険法第40条第1項に規定する標準報酬月額の30分の1に相当する金額の三者の選択を認め手続の簡素化を図つたものであること」
「所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金には臨時に支払われた賃金、割増賃金の如く所定時間外の労働に対して支払われる賃金等は算入されないものであること」という取扱いには反しないことになります。

このため、賃金規程で特に定めがない場合、また、労働者に周知されていない場合に
会社が通常時の年次有給消化については通常通りの賃金を支払い、退職時において年次有給休暇消化のために、定額残業代については支払いをしないという対応は、当然認められるというにはリスクが高いため、規程等準備、周知、該当社員へのご説明等していただくなどの対応をしていただいてから運用された方が宜しいと思います。
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SR人事メディア編集部
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公開日: 時間外手当 賃金

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