定年退職をしなければならない理由はあるか?

質問

弊社は米国に本社のある会社の日本支店です。日本支店全体では80名程度です。定年退職の考え方についてご教示ください。

弊社では定年を65歳としていますが、これまでこの年齢に達したものはありません。65歳以降は、会社と本人の要件が折り合えば、個別合意で、嘱託もしくは契約社員として、1年更新で再雇用するのだろうな、と考えておりました。65歳以降再雇用について、規程等の整備はまだしておりません。

 

現在の最年長者は64歳になろうとしているアメリカ人で、主に米国本社の仕事をしており、直接本国にレポートしております(上司がアメリカ本社にいる)。
この者のアメリカ人の上司より、本人も希望しているし、本社としても必要であるので、65歳以降も雇用を継続してほしい、正社員の待遇で、給与水準も維持し、社会保険や団体保険、確定拠出年金等の福利厚生も不利にならないようにしてほしいとの要望がきました。
米国の上司へは、定年の65歳以降は、契約社員となり、団体保険や確定拠出年金等は、制度上65歳以降は対象とならない旨説明しましたが、そもそも定年退職自体が、年齢差別で会社のポリシーに反するのではないかとのコメントが出てきました。定年は守らなければならない法律なのか、とも聞かれております。

 

確かに法で、定年を60歳、もしくは65歳にしなければならないと定められているわけではないと理解しています。では、定年になったら退職しなければならない合理的説明をご教示いただけるとありがたいです。
また、一部の社員を定年退職後も正社員として雇用することは可能なのでしょうか。どのような影響が考えられますでしょうか。

回答

ご認識の通り、定年を必ず定めなければいけないという法律はございませんので、正社員として65歳以降も雇用することは不可能ではありません。社会保険や確定拠出年金で法律上、年齢により加入や非加入が決まるもの以外についてはどうするかも会社の自由となります。

ただし、本社の意向を受け正社員でそのまま雇用とした場合、将来的に大きく下記2点の問題が発生する可能性があります。

1.他にも正社員での継続勤務を希望する社員が出た場合
2.本社が「もう辞めさせたい」と言ってきた場合

1については対応をしてしまった前例から、他の社員も同様に扱わなければいけない可能性が生じます。
2については正社員を辞めさせるハードルは日本においては高く、加齢によりパフォーマンスが急に落ちたので退職を、と本国から来たとしてもすぐに辞めさせることができません。

日本では法制度、文化がやはり異なることから上記のような問題が発生する可能性がある点を伝え、規程作成の上、嘱託や契約社員として再雇用する方向で検討されたほうがリスクは低いでしょう。
その上で例えば給与については、他の福利厚生が正社員時と比べ劣ることを鑑み、パフォーマンスに応じて高めに設定できるような制度にするなど、本国とご本人を説得できるように柔軟に対応されてはいかがでしょうか。
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SR人事メディア編集部
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公開日: 高齢者雇用・定年

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