「今年の夏は熱かった!! 法律に関心が集まるなか、今一度押さえておきたい労働者派遣法改正」

20151117宮澤

 

こんにちは、人事部サポートSR内定者の宮澤と申します。

「集団的自衛権って? 違憲?合憲?それとも改憲?」この夏騒がれた安全保障に関する法律について、みなさん身近な人とさまざまな議論を交わしたのではないでしょうか。この他にも自分に強く関わってくる法は、認知されにくいながらも施行・改正を繰り返して存在しています。今回は、私が気になっている「労働者派遣法 改正」に焦点を当てていきたいと思います。

 

20151117宮澤②

 

◎労働者派遣法は昭和60年に成立しました。そこから何度も部分的な改正を繰り返し現在の形になっています。では、平成27年9月30日から施行された労働者派遣法は、今までと何が違うのでしょうか。

 

1、知っておきたい5つの変更点

今回の改正によって変更された内容は、大きく分けて5つです。

1、労働者派遣事業の許可制への一本化

2、労働者派遣の期間制限の見直し

3、キャリアアップ措置

4、均衡待遇の推進

5、労働契約申込みみなし制度

 

 

【1、許可制への一本化】

特定労働者派遣事業(常用雇用労働者だけを労働者派遣の対象として行う)と一般労働者派遣事業(特定労働者派遣事業以外の労働者派遣事業)の区別は廃止され、すべての労働者派遣事業は、新たな許可基準に基づく許可制となります。

 

〈新基準内容〉

○専ら労働者派遣の役務を特定の者に提供することを目的として行われるものでないこと

○ 派遣労働者に係る雇用管理を適正に行うに足りる能力を有するものとして、定められた基準に適合するものであること(基準の要件は6つ)

○ 個人情報を適正に管理し、派遣労働者等の秘密を守るために必要な措置が講じられていること

○ 事業を的確に遂行するに足りる能力を有するものであること

 

【2、労働者派遣の期間制限の見直し】

改正前の、いわゆる「26 業務」への労働者派遣には期間制限を設けない仕組みが見直され、施行日以後に締結された労働者派遣契約に基づく労働者派遣には、すべての業務で、次の2つの期間制限が適用されます

 

〈1派遣先事業所単位の期間制限〉

・派遣先の同一の事業所に対し派遣できる期間(派遣可能期間)は、原則、3年

が限度となります。

・また、派遣先が3年を超えて派遣を受け入れようとする場合は、派遣先の事業所の過

半数労働組合等からの意見を聴く必要があります。

 

〈2派遣労働者個人単位の期間制限〉

・同一の派遣労働者を、派遣先の事業所における同一の組織単位に対し派遣できる期間は、3年が限度となります。(配属先の課が異なる場合は、再び3年派遣することが可能)

 

【3、キャリアアップ措置】

派遣元事業主は、雇用している派遣労働者のキャリアアップを図るため、

○段階的かつ体系的な教育訓練

○希望者に対するキャリア・コンサルティング

を実施する義務があります。

 

【4、均衡待遇の推進】

派遣労働者と、派遣先で同種の業務に従事する労働者の待遇の均衡を図るため、派遣元事業主と派遣先に、それぞれ新たな責務が課されます。

〈派遣元事業主が講ずべき責務〉(今回の改正で新設された責務)

 

○待遇に関する事項等の説明派遣労働者が希望する場合に、待遇の確保のために考慮した内容を、本人に説明する義務

 

※派遣労働者が説明を求めたことを理由として不利益な取扱いをすることは×

※派遣元事業主は、派遣先との派遣料金の交渉が派遣労働者の待遇改善にとってきわめて重要であることを踏まえ、交渉に当たることが重要です。

※派遣労働者のキャリアアップの成果を賃金表に反映させることが望まれます。

〈派遣先事業主が講ずべき責務〉

○派遣元事業主に対し、賃金水準の情報提供の配慮義務

○教育訓練の実施に関する配慮義務

○福利厚生施設の利用に関する配慮義務

○派遣料金の額の決定に関する努力義務

 

【5、労働契約申込みみなし制度】

派遣先が次に掲げる違法派遣を受け入れた場合、その時点で、派遣先が派遣労働者に対して、その派遣労働者の派遣元における労働条件と同一の労働条件を内容とする労働契約の申込みをしたものとみなされます。

※(派遣先が違法派遣に該当することを知らず、かつ、知らなかったことに過失がなかったときを除く。)

 

 

 

2、変更に伴い、社会はどう変わるのか

ここまで書いてきた通り、概要だけでもかなりの変更点があります。この点から、派遣労働者が労働市場に大きく影響を与えているということがわかります。今回の改正は労働市場の流動化を促し、より良い人材を自社に取り込むチャンスが増えていくことが考えられます。派遣元事業主との綿密な連携はもちろんのこと、いかに労働者に適した配属を企業が行うか、人事の采配手腕も問われることになりそうです。

 

 

 

3、終わりに

安全保障に関する法律と同じ時期に可決された「労働者派遣法の改正」にも反対の意見があるなど、問題点はあるようです。しかし、今あるルールを活かしてどのように自社を成長させていくのか、人事という点から企業を支える方には日々変化していく法律にぜひアンテナを張り、効率的な活動を行ってもらいたいと思っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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SR人事メディア編集部

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