7月の労務情報・法改正情報一覧
どうも新人事のKです。
7月の労務情報や動向、法改正についてまとめました。
なにかの参考にしていただければと思います。
目次
【最近の動向】
「マイナンバー」について政府が活用計画案
政府は、来年1月から利用される「マイナンバー」の活用計画案を示した。
・インターネットからクレジットカードによる国税の納付を可能にする。(2016年度)
・確定申告時に領収書を提出しなくても医療費控除を申し込めるようにする。
・低所得者が国民年金保険料の減免申請をマイナンバーの個人サイト「マイナポータル」から簡単にできるようにする。(2017年度)
女性活躍加速への重点方針を公表
安倍首相が本部長を務める政府の「すべての女性が輝く社会づくり本部」は、「女性活躍加速のための重点方針2015」を公表。 現在国会審議中の女性活躍推進法案の成立後を視野に、行政・経 済・司法など各分野での女性の参画拡大、社会の解題解決を主導する女性人材の育成、これらの推進に向けた環境整備において重点的に進めるべき取り組みをまとめたものとなる。
①個人所得課税等見直し、 短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大
②ワーク・ライフ・バランス等を推進する企業を公共調達でより幅広く評価する枠組みの導入
③「マタニティ・ハラスメント」の防止に向けた次期通常国会における法的対応も含めた取組強化
④長時間労働削減等の労働環境整備を図るため、都道府県労働局の体制整備・強化
⑤地域における女性の活躍推進のため、地域の実情に応じた地方公共団体の取組支援
⑥男性の家事・育児等への主体的参画に向け、人事評価制度の見直しや、全国的なキャンペーンによる社会的機運の醸成
⑦性犯罪の罰則に関する検討結果を踏まえた必要な措置など、社会の安全性を高め、安心して暮らせる環境整備
URL:http://www.kantei.go.jp/jp/headline/brilliant_women/
「個別労働関係紛争の解決状況」確認ツール
厚生労働省はウェブサイトにて「個別労働関係紛争の解決状況」を公開。このサイトは、JILPTがとりまとめた「労働局あっせん、労働審判及び裁判上の和解における雇用紛争事案の比較分析」の調査・分析結果を活用したツールが掲載されており、労働者の性別や雇用形態、勤続年数、役職などを選択入力することで、条件に応じた解決状況の確認ができる。
URL:http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000089845.html
「『日本再興戦略』改訂2015」を閣議決定
安倍内閣は投資拡大とイノベーションによる「生産性革命」の推進などを前面に打ち出した「『日本再興戦略』改訂2015」を閣議決定した。 今回の改訂戦略では、「雇用制度改革・人材力の強化」を引き続き柱の一つとして位置付け、新たに講ずべき具体的施策として次のような内容を掲げています。
(1)働き方改革の実行・実現
「高度プロフェッショナル制度」の創設をはじめ、国会審議中の改正労働基準法案に盛り込んだ各種取り組みの早期実現を図るほか、月100時間超の時間外労働が把握されたすべての事業場に対する監督指導の徹底、早い時間から働き夕方を家族の時間に充てる「夏の生活スタイル変革(ゆう活)」の展開を図る。
(2)未来を支える人材力の強化
働く人自身が定期的に職務能力を見直し、望むキャリアに合わせて身に付けるべき知識・能力・スキルを確認する「セルフ・キャリアドック(仮称)」の整備、企業における教育訓練休暇・短時間勤務制度の導入、従業員によるキャリアアップへの取り組み支援などを推進。
(3)予見可能性の高い紛争解決システムの構築等
解雇無効時における金銭救済制度の在り方(雇用終了の原因、補償金の性質・水準等)とその必要性を含め、予見可能性の高い紛争解決システム等の在り方についての具体化に向けた議論の場を直ちに立ち上げて検討を進め、結論を得た上で、労働政策審議会の審議を経て、所要の制度的措置を講じる
(4)多様な雇用・就業機会の確保等
高齢者の活躍促進に向け、企業内外の職業訓練による「質の向上」、退職後の再就職に向けて雇用者に対し積極的支援を促す「量の拡大」、条件面のミスマッチ回避に向け詳細な求職情報を開示させる「精度の向上」の3視点から取り組みを進める。併せて、障害者、難病患者、がん患者等の就労支援をはじめ、社会参加への支援を推進する。
URL:http://www.kantei.go.jp/jp/headline/seicho_senryaku2013.html
社外取締役の監督機能強化に新指針策定へ
経済産業省が、社外取締役による監督機能の強化に向けた新しい指針を策定する。あいまいだった社外取締役の主な役割を、会社の業務や取締役会に対する「監督」と明記し、実効性を持たせるための事例集も作成する方針。
URL:http://www.meti.go.jp/press/2015/07/20150724004/20150724004.html
【官公庁、民間調査】
男性の育休取得率は2.3%となり、厚労省目標大きく下回る
2014年度の育児休業取得率が、女性は86.6%、男性は2.30%だったことが、厚生労働省の調査により明らかになった。前年度より上昇(女性3.6%、男性0.27%)したが、政府が掲げる男性の取得率の目標(2020年までに13%)を大幅に下回る状況が続いている。
URL:http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-25.html
「長時間労働」が父親の育児参加阻む
ベネッセ教育総合研究所が父親の育児参加に関する調査の結果を発表し、前回調査(2009年)より「イクメン」希望者は増えた(54%→58%)ものの、実際に関わっている育児として「お風呂に入れる」「寝かしつける」等が軒並み下がったことがわかった。昨年10月に東京・神奈川・千葉・埼玉に住む0~6歳の子を持つ父親(2,645人)から回答を得たが、約4割が夜9時以降に帰宅しており、そのうちの85%の人が子どもと接する時間がないと回答した。
URL:http://berd.benesse.jp/jisedai/opinion/index2.php?id=4648
【労務情報】
りそなHD、残業なし正社員制度導入
時事通信社の報道によると、りそな銀行などを傘下に持つりそなホールディングス(HD)が10月から、残業を原則しない新しい正社員制度を導入する。育児や介護といった個人の事情に応じた柔軟な働き方を可能にすることで、優秀な人材の確保につなげる。
新たに導入するのは、「スマート社員」制度。時間外勤務をしない正社員は、賞与こそ通常の正社員の7割程度とするが、業務範囲は限定せず、基本給や昇進も区別しない。このほか、時間外勤務はするが、部署異動をしない正社員制度も始める。
URL:http://www.msn.com/ja-jp/money/news/りそなhd、残業なし正社員制度導入/ar-AAbXecw
国家公務員の「ゆう活」がスタート
政府が国民運動として展開を図っている「ゆう活(夏の生活スタイル変革)」の浸透に向けて、中央省庁などの国家公務員を対象とした朝型勤務が7月からスタートしました。
「ゆう活」は、日照時間が長い夏の間に早い時間から働き、まだ明るい夕方の早い時間に勤務を終えて家族と過ごしたり、趣味の時間などに充てることで、長時間労働の抑制や豊かな生活実感につながる働き方改革を推奨する取り組みです。
この期間中は、通常8時30分~9時30分の勤務開始時刻を1~2時間程度早め、早朝出勤の職員は原則定時退庁とするとともに、毎週水曜日は遅くとも20時までの庁舎消灯を励行することとしています。
URL:http://www.gov-online.go.jp/tokusyu/u-katsu/index.html
【2016年度新卒採用】
大学生等の6月の内々定率は44.2%
マイナビは、2016年卒業予定の大学生等を対象とした就職内定率調査の結果を発表した。6月の内々定率は前月比18.4ポイント増の44.2%。平均内々定保有社数は、前月比0.2社増の1.6社。
URL:http://saponet.mynavi.jp/enq_gakusei/naiteiritu/index.html
2016年卒大学生就職活動調査の結果速報
雇用開発センターによる、企業の就職情報解禁時期が変更になった2016年卒の大学生・大学院生の内、内定取得状況や就職活動をどのようなスケジュールで行っているか、取得後にどのような行動をとるのかの調査。
・平均内々定保有社数は3.25社で、男性が4.01社、女性が2.46社と男性のほうが多く内々定を保有している。
・内々定を保有者192人のうち「就職活動を終了する」と回答している学生は全体で約45%。
・学生の就活開始時期は、経団連のエントリー解禁月と同じ「大学3年生(大学院1年生)の3月頃」との回答が42%と最も多い。一方、「大学3年生(大学院1年生)の10月以前~12月頃」の回答も38%にのぼる。
・学生の7.1%が「オワハラ」(内定承諾を強要し、就職活動を終わらせるよう迫られる)を受けたと回答。
・就職活動期間について、全体で約4割の学生が「就活期間が短いと思う」と回答。
URL:http://www.earc.or.jp/release/20150703.html
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